ヨコトリ2020 プロット48の映像作品について下見をしました。プロット48は、横浜美術館にも増して映像作品が多く、上映時間も長いです。まずは、ざっくりと鑑賞環境や概要をつかんで、どんなふうに組み合わせたらよいか考えてみることに。これまでご覧になった方のtweetや、作家の関連情報等も合わせて紹介します。⇒更新情報あり
興味のある作品については、調べたことが追加されています。
■南棟1階
〇(追記:2020.08.23)川久保ジョイ《ディオゲネスを待ちながら 》(70分)
【会場の様子】
南棟を入って右手に、AFTERGLOWのパネルがあり、その裏で上映されています。
映像は70分の長尺作品で、半分はスペイン語(開催初期)
モニタ―の前には、折り畳み椅子が6つ並んでいます。
⇒(*1)■1回目(2020.08.11〈15:31〉)
⇒(*2)■2回目(2020.08.13〈14:26〉)
⇒(*3)■夜光虫のピアノ演奏を待つ時間に
⇒(*4)■本人登場 制作プロセスの映像が・・・
⇒(*5)■エンドロール(15:22)
⇒(*6)■スタート(15:26)
⇒(*7)■映像内容の確認
⇒(*8)■(2020.09.09)全編見た
映像作品については、下記に解説があるとの回答でした(追記:2020.08.14)
この映像について、語られています。目を負傷され、思うような制作活動ができなくなり、そのプロセス、挫折や苦悩を映像作品にされたそう。現在、字幕を作成中とのこと。何も知らずに見て、最初の印象が、寝ころんでいるシーンばかり・・・と感じていました。何気なく感じたことでしたが、この作品のエッセンスだったのかもしれないので見るのが楽しみ。
【Tweet】
横浜トリエンナーレのメモ。予想通りジェン・ボーがダントツ。立体は全体的にいまひとつ響かず。絵画少なすぎ。映像多すぎ(疲れる)。コロナ禍の芸術祭であることを強く感じさせてくれたのは川久保ジョイ。70分超の「失敗」の記録。
— ドット2.0 (@m_pokesawa) 2020年8月18日
川久保ジョイ《ディオゲネスを待ちながら》も興味深く観る。ポエジーに感じ入る箇所もあれば、浅薄に思えるところも。
— Tomoharu Hara (@tomoharu_hara) 2020年9月4日
映像は、さわりだけしか観ていないものが多く、消化不良。せめて飯山由貴は最後まで観ればよかった…。
日本に川久保姓は約9000人いらっしゃるようですね、思わず調べてしまいました。
— HANA (@egg_hana) 2020年9月11日
アルファベットで書くとYoi Kawakuboで、スペイン語読みで川久保ジョイさんなんだなあと、先日英語で話されていてしみじみと感じました。https://t.co/jQHNdd4s22
ワーク・イン・プログレスの文脈だと川久保ジョイさんの面白かったな。タコの8本足からフェミニズムへ、伊藤野枝と大杉栄へという流れ。
— HIGE VISION (@higevision) 2020年9月25日
#ヨコハマトリエンナーレ2020#プロット48
— neueura (@neueura) 2020年10月3日
川久保ジョイ《ディオゲネスを待ちながら》
複雑に絡み合って行く社会の事象と自身の状況。タコが壺の中に閉じこもるように、あるいは大樽を住処にしていたギリシャの哲学者ディオゲネスように、ロックダウンされた都市で部屋に閉じこもる人々。#neu_art pic.twitter.com/xAcuURXYZi
#川久保ジョイ さん作品。ビデオ&インスタレーション。制作意図や過程を記録するためだった?ビデオ、コロナ禍で制作が思い通りに進まず、煮詰まり、最後は悪夢?まで見始めてしまうジョイさん。今まで見た川久保さん作品の中で1番がっつり観た気が。お父様によるエル・グレコ模写作品も目を引く。 pic.twitter.com/dvJFGxqeN4
— MaybeChubby (@maybe_chubby) 2020年9月21日
プロット48の川久保ジョイの映像作品、途中からタコが気になって、70分もあるのに観てしまったじゃないか、まさかの未完って!!
— Hiromichi Tanaka (@cuara99) 2020年10月3日
コロナの影響で仕方ないけどねえ。途中から言い訳の作品になってた。。。次回は完成版を観たい。
【解説パネル】
プロット48の作品解説パネルの見方
解説が、横浜美術館とは、若干違っていてあれ?と思ったら、最初と最後が作品のためのキーワードです。
⇒(*9)■思索のハンモック(壁面)
⇒(*10)■隠し部屋? ドローイングルーム
(2020.08.28)字幕がついていました
【エピソードX の動画】
【関連情報】www.cinra.net
【プロフィール】
生まれ:1979年、トレド(スペイン)生まれ
拠 点:ロンドンと東京都
経 歴:心身障害学を学び、金融トレーダーとしての経歴。
作 品:写真や映像、多言語によるテキスト、インスタレーション。
多様なメディアで、人や土地のアイデンティティ、経済活動などに着想を得た社会批評的な作品。
出 品:
2016年、資生堂ギャラリーにて個展開催
2017年、横浜トリエンナーレ出品。
なぜか気になる作家さんでした。美大の専門教育を受けていないということ。ユニークな経歴です。大学では言語哲学、神経心理学、心理学、心身障害学を研究。研究室の先輩と結婚し主夫に。その時、写真に興味を持ち、海外に行くためにデイトレーダーとして金融業界に。トレーダーとアーティストの共通性。あらゆるものからヒントをつかむ。クラウドファンディングで作家活動。
そんな経歴から、繰り出される世界観に惹かれます。
【上映会場の様子】
水槽のなかで鉱物が化学変化する様子を映し出した作品。
水槽の中の2つの彫刻の間には電気が通い、それによって腐食を起こし変化します。それは生物が成長する姿に見えます。水槽内は特殊な溶液で満たされています。
背後の映像は、腐食による変化を収めたもので、これは物理的な法則に従っており、刻々と変化をしていきます。しかし元の彫刻は変わっていません。想像によって作られた世界にも見えますが、法則によって作り出されている世界です。鉱物が化学変化し、形を変えても、その成分はどこかにあり、水槽内は保たれています。
この形を生み出すには、驚くほどのエネルギーを要します。
【解説パネル】
映像の前に置かれた水槽
2020.09.08撮影
【プロフィール】
生まれ:1986年カサブランカ(モロッコ)
活動:ルーベ(フランス)を拠点。
作品:鉱物が化学反応を起こす過程や、その結果生まれる現象を、彫刻、映像、インスタレーション、パフォーマンスなどによって視覚イメージとして提示
2019年、ルーブル・ランス美術館、ヘイワード・ギャラリー(ロンドン)に
て個展開催。
〇エピソード00で登場したイシャム・ベラダ氏の映像作品(プロット48)
イシャム・ベラダの科学的な造形物と3DCGによるテクスチャーの映像は緊張感が心地よい展示作品で。 pic.twitter.com/P1wJc9NHrY
— アナン (@anan20208) 2020年7月25日
プロット48に移動して、第二回戦開始。
— Hidazou-san (@Hidazou_san) 2020年8月9日
「イシャム・ベラダ/質量と殉教者」、電流による腐食で徐々に形が変わっていくとの事。「生命の名で知られるものは一切育たない」そうだけど、そうは思えない造形と化しとる(;´∀`)#ヨコハマトリエンナーレ2020 pic.twitter.com/k6gagcDrzT
⇒(*11)■水中 原始の海だと思ってた
⇒(*12)■有機物と無機物の狭間
【雑感】 ■イシャムベラダ《質量と殉教者》〇タイトル《質量殉教者》について
【雑l感】 ■イシャム・ベラダ(再訪:2020.09.29 10.04)〇《質量と銃強者》
〇《数理的前兆#3》
〇(追記:2020.09.11)アモル・K・パティル 《のぞき見 3》(3分)
いくつもの目がまばたきしながら見つめる映像。とぎれなく流れており、3分のスタート部分はわかりませんでした。エンドレスにつながっているような映像
【Tweet】
アモル・K・パティル
— kazumin08 (@kazumin197608) 2020年7月18日
のぞき見 pic.twitter.com/z8lbxE6xJB
【雑感】(2020.09.18)
⇒(*13)
【プロフィール】
生まれ:1987年、ムンバイ(インド)生まれ、
活 動:同地を拠点。
コンセプチュアル・アーティスト、パフォーミング・アーティストとして活動。都市環境や労働者階級の生活をテーマにビデオ、キネティック・スカルプチャー、インスタレーションなど多様な手法で作品を発表。
展覧会:
2015年、アムステルダム市立美術館のグローバル・コラボレーション・プログ
ラム「カマラド」参加。
2017年、韓国国立アジア文化殿堂(光州)にて個展開催。
2018年、「Reimagine India」展(ザ・ショウルーム、ロンドン)に出品。
【雑感】 ■アモル・K・パティル 《のぞき見 3》(2020.09.11)
〇(追記:2020.08.23)アンドレアス・グライナー《マルチチュード》(20分)
【上映会場の様子】
夜光虫(藻)がピアノ演奏の振動で光るパフォーマンス。予約は必要ありませんが、定員制です。1日3回、午後からの上映。少し早く行く必要があります。
演奏をしていない時は、見学ができ、スタッフさんから解説をしていただけます。
【解説パネル】
〇(追記:2020.08.24)夜光虫のピアノ見学のコツ 何分前から並ぶ?
会場入り口
*何分前から集まる?
定員が15名。上記のとおり1日3回、開催されます。
大体、30分ぐらい前から、集まってくるようです。待機場所は、ピアノの演奏室内で椅子に座って待つことができます。外で並ぶ必要はないので、助かります。
30分前に様子を探りに行きました。1組が解説を聞きながら見学していました。「このあと、15時から演奏が始まりますので、このままお待ちいただくことができます」という案内に「じゃあ、待つことにしようか・・・・」と座り始めました。
*待機のスタートは、最初の人に左右される
ここで並び始めてしまうと、人の心理として、次から来る人は、焦って待機を始めてしまいます。そのため、早めに定員に達してしまうことになると思います。評判なのでこれから人も増え、会期も終わりに近づくと、30分以上前から並ぶようになりそうです。、早くから待つことがデフォルトになる原因にもなると思うので、最初の人は、少し我慢して、時間をずらした方がいいのでは?というのが、個人的な感想です。
私が見たのは「15:00~」。30分前は、まだ余裕があったので、14:40頃まで、1階の展示を見ていました。15分前に一杯になりました。
*見学のコツ
1階の見学のコツとしては、アンドレアス・グライナーの演奏を、鑑賞する予定なら、1階部分の鑑賞は、後回しにしてピアノ演奏の待ち時間を利用して見るように計画するとよいと思います。
ピアノ演奏の部屋の前にアモル・K・パティルの展示があります。
それらを見つつ、人の入りの様子をチェックして、時間を調整をするとよさそうです。
*待機時間が早まらないように
30分前に並びが始まると、焦って一緒に並びたくなってしまいます。しかしすぐに一杯にはなりません。どれくらいの人数がいるかを確認し、15人集まるまでの時間、鑑賞しながら待ってもよいでしょう。疲れていたら、演奏室に座って休憩にあてる時間にするのもよいかも・・・・
*待ち時間なしで見ることもできる
その日の状況によっては、時間ギリギリで飛び込んでも、見ることができました。(9月初旬、火曜日、13:00~) ギリギリで入ると、暗さに慣れていないため、弱い光が見えにくく感じました。
紫外線をあてた夜光虫(藻)。夜光虫と言っていますが、藻の種類だそうです。
ディノフラゲラ・ピロキスティス・フシフォルミス(Pyrocystis fusiformis)単細胞藻類
海での夜の様子も美しい・・・・
演奏時間が近づくと、容器に入った夜光虫(藻)がピアノの上に・・・・
時間になると、真っ暗に・・・ 演奏と光の競演が始まります
会場は、遠近法で、広く感じるような効果がもたらされています。浮世絵の歌舞伎舞台を見ているよう。
【雑感】(2020.09.18)
以下、個人的に気になったこと、興味を持ったこと
⇒(*14)■ディノフラゲラ・ピロキスティス・フシフォルミス
⇒(*15)■日周鉛直運動
⇒(*16)■サーカディアンリズムを供える
⇒(*17)■Pyrocystis fusiformisが音に反応する仕組み
⇒(*18)■ピアノの音と、光の反応の不一致の謎
⇒(*19)■自動ピアノの音だしの原理
⇒(*21)■(再訪:2020.08.28)振動と発光の原理がわかった
⇒(*22)■(再訪:2020.09.09)感覚で聞けるか?
〇プロフィール
生まれ:1979年 アーヘン(ドイツ)
活 動:ベルリンを拠点
経 歴:医学、解剖学、彫刻を学ぶ。生物、
作 品:自然のプロセス、デジタル・アートを作品に取り入れる。
自然科学、人文科学、文化における人と自然との関係、またその影響を探究。
出 品:
2016年 ベルリニッシュ・ギャラリー(ドイツ)
2019年 ゴスラー・メンヒェハウス美術館(ドイツ)で個展
プロフィールと、下村氏のソースがつながる。
ーえ??ブロンズのスカルプチュアから解剖学?面白すぎ!その答えは見つかった?そこで何を身につけたと思いますか?
ある意味どうしてこうゆう形なのかは答えを見つけたかも、うーん、見つけてないとも言えるかな(笑)。他にも色々な疑問とたくさんの答えを見つけた。同じことを説明するのにも色々違う方法があることや西洋と東洋のアプローチの違いとか。タイマッサージも勉強したし。それから、効率的になることも学んだかな。
【雑感】 ■アンドレアス・グライナー《マルチチュード》(2020.08.23) ⇒移動
■南棟2階
〇(追記:2020.08.24)レヌ・サヴァント《ミリャでの数か月》(231分)
【上映会場の様子】
超大作だけあって、ソファー完備
南棟2階の奥で、暗くて死角のような場所なので見逃し注意。
壁面は、かつての名残が・・・
2階の奥、暗くて死角のような場所なので見逃し注意。壁面は、かつての名残が・・・
【解説パネル】
【プロフィール】
生まれ:1981年、ムンバイ(インド)生まれ
活 動:ラトナギリとムンバイ(同)を拠点に活動。
経 歴:
ムンバイで、大手新聞会社のジャーナリスト、研究者。
アシスタント・ディレクターを経た後、映像制作を学ぶ。
受 賞:
インド映画テレビ学院在学中に、ナショナル・フィルム・アワード(インド) にて《Airawat》(2012年)で審査員特別賞を受賞。
2015年には《Aaranyak》で最高賞のゴールデン・ロータス賞を受賞。
他国内外における多くの映像祭で受賞。
2014年にタタ・インスティテュート・オブ・ソーシャル・サイエンスのメディア&カルチュラル・スタディーズのフェローシップを受ける。
4時間におよぶドキュメンタリー映像《ミリャでの数カ月》を制作。
マラーティー語で語られるインド西海岸の村に住む人々の私的な物語を映し出す。
2017年、ジョン・アブラハム・アワード(インド)のベスト・ドキュメンタリー賞を受賞。
【Tweet】
レヌ・サヴァントの映像は超大作すぎて、なくなくちょい見だけに、、。
— アナン (@anan20208) 2020年7月25日
叔父さんの放浪話、マジできになる。 pic.twitter.com/wJPC5RwjJy
【雑感】■レヌ・サヴァント《ミリャでの数か月》(2020.08.24)〇作品内容
〇(追記:2020.08.24)エレナ・ノックス
【上映会場の様子】
3つのモニタ―による映像作品
【解説パネル】中央の作品
最初、わけわからん・・・・でしたが、2度みて、あっ、なるほどぉ‥‥でした。
左の映像
右の映像
〇(追記:2020.08.24)サルカ―・プロティック
【上映会場の様子】
フィクション? ノンフィクション? 血なまぐさい映像が次々とスライドで投影されます。
本展では、かつての活気を失いつつあるバングラデシュの娯楽映画を題材にした写真シリーズのスライドを上映。ほかに新作の映像コラージュを展示
【解説パネル】
【雑感】■サルカ―・プロティック《ラブ・キル》(2020.08.24)
〇(追記:2020.08.24)ラウ・ワイ《足りない声》
【上映会場の様子】
2020.08.13撮影
【解説パネル】
2020.08.13撮影
【プロフィール】より 2020.08.24
個人史や歴史の資料、映画の表現やポップカルチャー、デジタル・メディアなどを通して「アイデンティティ」がどのように形成されていくのかに着目。その際に生じる歴史とフィクション、記憶と仮想現実の「衝突」を表現。本展ではオブジェに組み込んだ新作の映像を発表。
■南棟3階
3階への階段を上がると入口に垂れ幕があり、なにやら淫靡なかおり・・・
と思って中に入ると・・・・明るくて広いスペースにドカーンといきなりスクリーンが現れます。
〇ジェン・ボー(鄭波)《シダ性愛》1-4
【上映会場の様子】
シダ植物と男性たちの性的な交流が描かれています。
巨大スクリーンの前に透明ビニール(?)のクッションが置かれています。ここが鑑賞ポジション。
【解説パネル】
〇ジェン・ボー(鄭波)《疑似交接》
《疑似交接》は《シダ性愛》の裏で上映されていました。
こちらにも、透明クッションが置かれています。
ハチが蘭と疑似交尾する映像 約5分を繰り返します。
種を超えた性愛を映像で表現しています。
*NO4を見た
「シダへの性愛」は1~4の4本。初見では、それぞれがどのようなコンセプトでまとめられた映像なのか全くわかりません。
痛そうな映像がしばらく映し出されたあと、暗転しました。4がスタートしました。とりあえずNo4を1本を通しで見てみることに。
やたらシダのくるくる巻いた先っぽの部分にポットがあたり、ズームカットがはさまれます。
遠くのピンが曖昧な部分が、気になるなぁ・・・・と思っていたら
ピントがあってクリアになりました。
それに似た部分を執拗に愛撫しはじめました。手淫のような・・・・
▲こちらは、入口にあった注意書きです。オリジナル版を暗転させるとどんな映像になるのか。気になっていました。シダの先を愛でたあと暗転しました。映像がない音だけの世界の方が、想像力を掻き立てられる感じです。その場にいた数名が、居心地が悪くなったようで、立ち上がって展示室を出ていきました。
次の1が始まりました。
今度は、登場人物多くなりました。何をしようとしているのか・・・・
▼この画像は知ってます。作家紹介で使われていた画像です。何かを象徴する絵なのでしょうか?当初、本人なのかと思っていたのですが、どうも違うようです。
1の作品も、どんなテーマなのか確認しようと思いました。2本見れば、傾向がつかめるかも・・・・ しかし、最後まで見ることはできず、途中で退室してしまいました。内容的にというわけでなく、緩やかに流れる映像を、ずっと見続ける忍耐がありませんでした。せめて何を映しているのかがわかっていれば違ったのでしょうが‥‥
隣の展示室を見ていたら、場面転換があったのか、音声が変わりました。見どころを逃してしまったような・・・・
鑑賞計画を立てていて、この映像は連続して見ることができるのかどうか、不安を感じていたのですが、私には無理であることがわかりました。
*作品の概要
▲作家サイトに作品解説がありました
1:シダは台湾では非常に一般的。
6人の若者がシダと密接に接触しながら台湾の森の中を歩く。
植物との感情的および物理的な関係を確立、言葉ではなく彼らの体に依存。
彼らは先住民族によって評価されるが、日本の入植者や民族主義者にには評価されない。
2:鳥の巣のシダは台湾で人気の珍味
A男は、鳥の巣シダ(への愛を作るAsplenium(ホウビシダ)の病巣)と、それを食べて起動。鄭は、植物を食べることは「自然」だが、植物を愛することは「不自然」というという現在の道徳観を反映。
3:Zhengは3つの地元のBDSM(緊縛)施術者と協力して、3つのシダ種で拡張
・緑色のペニーシダ(Lemmaphyllum microphyllum)、
・フライングスパイダーモンキーシダ(Cyathea spinulosa)、
・象のシダ(Angiopteris palmiformis)
4:何世紀もの間、人間は若いシダの葉状体に恋をしてきました。やおいアニメに触発されて、この章は、フィドルヘッド(シダの若芽)との愛の行為で若いカップルを追います。
No4のシダの若芽の部分が、気になると思っていたら、この作品は「フィドルヘッド」(シダの若芽)との愛の行為を表現していたことがわかりました。
上記のように、作品の概要がわかってくると、見る時の準備も違います。わからない、わからないと思いながら見続けることの苦痛。その苦痛さの中に、映像の主題は受けとっていたことがわかりました。
作品の概要がわかると、あと2本は、見やすくなりそう。 3つのシダの品種を調べておけば、見た時に知ってる知ってるになりそうだし・・・・それをどうやってBDSMとするのか、楽しみにもなります。
*鑑賞コーナーについて
このコーナーの上映時間は、トータルすると1時間弱。1時間、この空間に居続けることができそうなのか。内容はエロ動画らしいし、狭い展示室だったら、他人の目も気になりそう・・・・
その点は、会場は広くて開放的なので心配無用でしたが、それ以前に、見続けるモチベーションが続きませんでした。表と裏を行き来しながら見たとしても、きついなぁという感じです。
ソファーは、場所によって、座るときに、妙な音を発します。また、座った時にバランスを崩し、後ろに倒れ込む人を何人かみかけました。注意して、そっと座った方がよさそうです。また、ソファーの消毒は特にしていないようです。
見方としては、一つを見たら、隣のアリュアーイ・プリダン(武玉玲)の展示を見て戻るを繰り返すとよいと思いました。
あるいは、下図の所要時間から、見たい作品の上映時間を計算して、2階の作品を見ることも。
*上映時間と内容
横浜美術館協力会会員になれば、何度も訪れることができるので、一度に見る必要がありません。作品が終わると黒バックのスクリーンが現われ、次のchapter番号が表示されます。その時間をチェックしておけば、自分の見たいナンバーの上映時刻を、上の表から割り出すことができます。その時間に合わせて他の見学を・・・・
【Tweet】
映像作品で印象的だったもの① 香港で制作しているジェン・ボーの「Pteredophilia」映像が美しく、海外レビュー記事「50 Shades of Green 」という記事で紹介されていたりするのが大画面で見れる。ドキドキだよ。一部作家が解説してる良動画≫https://t.co/lLwOc8gNCt pic.twitter.com/RcPpxtX96R
— おぼこ (@0bo5) 2020年8月11日
……新手の刺客、参上ですか?(;´Д`)<人の可能性ってすごいね〜「ジェン・ボー/シダ性愛」、男性がシダを愛撫する映像作品。映像が(性的に)センシティブな代物なので、敢えて無茶な構図の写真で。#ヨコハマトリエンナーレ2020 pic.twitter.com/UYgaVtDVEk
— Hidazou-san (@Hidazou_san) 2020年8月9日
ジェン・ボーの『シダ性愛』シリーズは「アラッ、マアマア!一方的に観てしまうなんてよろしいの?」となり、早々にふらふらと立ち上がってしまった
— 山内尚 (@yamauchinao) 2020年8月5日
ジェン・ボーの"シダ性愛"は衝撃だった。美しい共存、愛の姿にも見えるし、その後に馬鹿馬鹿しくて笑いがこみ上げたり、クダラナイという気持ちになって呆れたり、最後に愛と欲とはなんなのか考えたり。一見変態AVだけど是非最後まで見て欲しい。#ヨコハマトリエンナーレ2020 #ZhengBo
— はまかほ (@dr_kajon) 2020年7月17日
あとエロ繋がりで男性がシダ植物とセックスするジェン・ボーの映像作品があったんだけど「性的同意とは...」と思いながらわりと長々眺めてたら最終的に男性がシダをモシャモシャ食べ始めてセックス後(いやまだ事後ではなかったのかもしれないが)に相手を労るでなく食べてしまうんだなーと、ふーん
— テツオ (@tetsuo214) 2020年7月21日
メモ
— uunoak (@6250uunoak) 2020年7月23日
ちょうど気になっていたジェンボー(鄭波)の「Pteridophilia」シリーズの作品が横浜トリエンナーレに出展されているようなので行く
日本語に訳すと「シダ性愛」という名の示すように、エコやクィアなどをテーマにした映像作品
アーティストサイトの概要説明がわかりやすいhttps://t.co/S3chDlwBSP
ジェンボーの無修正フル尺動画転がってないかなーて探しちゃった😅
— Wakaba Hashimoto (@62BKW) 2020年8月4日
メモ
— uunoak (@6250uunoak) 2020年7月23日
ちょうど気になっていたジェンボー(鄭波)の「Pteridophilia」シリーズの作品が横浜トリエンナーレに出展されているようなので行く
日本語に訳すと「シダ性愛」という名の示すように、エコやクィアなどをテーマにした映像作品
アーティストサイトの概要説明がわかりやすいhttps://t.co/S3chDlwBSP
ジェン・ボー(鄭 波、ZHENG Bo)の映像作品が、ヨコハマトリエンナーレ2020のプロット48の会場で展示されてました
— KEN NAKAHASHI (@kennakahashi) 2020年7月21日
ジェン・ボー、前から気になってましたhttps://t.co/j2aBbe1mzU
*関連情報
【雑感】■ジェン・ボー(鄭波)《シダ性愛》1-4 ⇒移動
【雑感】■ジェン・ボー(鄭波)《疑似交接》〇作品内容
〇(追記:2020.09.08)アントン・ヴィドクル(2作品)(60分)
【上映会場の様子】
入口がこんな感じなので、気付きにくいかも
作品のテーマは、「ロシア宇宙主義」。19~20世紀にロシアにおきた思想で、哲学者ニコライ・フォドーロフにより提唱。不死を目指すロシア宇宙主義思想。
【上映時間】
《宇宙市民》 毎時 定時~(30:14)
《これが宇宙である》毎時 31分~(28:10)
〇(追記:2020.09.25)《宇宙市民》(30:14)
ダイジェスト動画がありました。
【作品内容】
舞台は現代の東京とキエフ。「個人の不死の実現」「復活し新たな生命!」を訴える「宇宙市民」は、宗教は時代遅れと説き「新しい国家民族の成立」させ革命を起こす生宇宙主主義を唱えます。精神や物質面でのあらゆる差異と制限を越えた形として描かれます。
ロシア宇宙主義は、キリスト教滴愛国主義と捉えられ、倫理とテクノロジーによって成り立つ思想と再解釈されているとのこと。宇宙的な視点を持つことで、立場や文化や言語や地域などの壁を超え、その先に求めていくものを提示しようとしているのでしょうか?
【雑感】
作品のテーマである「ロシア宇宙主義」を、日本という国の中で表現しています。よく見慣れた様々な場所から、不死の実現について声をあげます。街並みにたたずむ人々がバトンを渡すように言葉を紡ぎます。お寺に向かう集団、墓地でも・・・
お寺に向かいながら、宗教では救われない。個人の不死の実現について声を上げます。日本の文化、価値観を映像の背景に埋め込み、日本という土地に流れてきた宗教観の否定?見直し?死生観を対比しているのでしょうか?
工事姿の人が、さまざまな次元で登場します。ヨコトリフライヤーで使われている写真はこの作品だったことがわかりました。ということは、数ある作品の中で、主催者押しの作品ということです。(佐藤雅晴さんの骸骨を想起し、その違いを考えました)竹林の中で座る骸骨、複数の骸骨がここで踊ります。死んでも死なない。復活を意味しているのでしょうか?これは、ミュージカルのらしいです。
【撮影の疑問】
*撮影の許可撮りはどうしたんだろう
寺院をとりまく撮影。お寺はよく許可したものだなぁ。撮影、内容を理解した上で、許可したのでしょうか?ゲリラ的に撮影?あるいは・・・・ 撮影手続きのことを考えていました。
*出演者について
事前にtweet情報を見ていたら、アントン・ヴィドクルの作品に出てる、あるいは、出演依頼をされたけど都合で出れなかったとつぶやかれていました。
身近な人に声かけて制作しているのだな。文化祭や大学サークルの自主制作映画のような制作の裏舞台を想像させられてしまいました。
映像を見ながら、これらの配役はどのように決めたんだろう。オーディションみたいなものはあるんだろうか。どんなふうに声をかけたのだろう。人選と役どころ。(この役がこの人?と思う部分もあったり・・・・)劇団みたいな配役競争とかあったんだろうか・・・・とか。映像の内容とは、全く違うところが気になってしまいました。
*焼き場の撮影
焼き場の撮影、遺骨。これ、作りものじゃないよね。リアリティーありすぎ。どうやって調達したんだろう? (ボルタンスキ―のクジラの骨は、作り物っぽかったけど、こちらは本物?)骨壺に入れたあと、あの台に骸骨のコスチュームを着た人が横たわっていました。どんな気持ちだったんだろう。その役は、どうやって選んだんだろう。中は日本人?
撮影は、遺骨を載せるまでにしたのかな?あの台は、本物? それに乗る気持ちって・・・ 別撮りでここに寝てって言えば、わからないか・・・・ ドラマで棺に入るシーンが撮影されるけど、あの気持ちってどうなんだろうって思ってたから、あの台に乗るって・・・・ ロシアも同じような火葬?あの施設がそういうところ? そんなことばっかり考えてました。
*挿入歌・楽器
途中に流れる曲。これ、なんだっけ? 聞いたことあるけど思い出せない。多分、よく知っている曲。でも、このような場面で、奏でる音も独特だから、曲が全く違うものになってる。原曲とは、印象が全く変わってしまって、それが何の曲かわかりません。
♪ミミラシドシラ~ ファファミレミ~♪
♪金襴緞子の・・・・♪ 違う・・・ 1度目、あとで調べようと思いながら失念。2度目の今回は、、忘れないようにメモした。 多分、明治期の童謡か、数え歌「とおりゃんせ」「かごめかごめ」のような・・・
音をそもまま入力したら・・・
一発で判明、すごい!「荒城の月」 山田耕作・・・・と思ったら「滝廉太郎」でした。それにしても、こんなにイメージが変わってしまう・・・・
演奏はテルミン 世界初の電子楽器。テルミンは、本体に手を接触させず、手の位置で音の高さと音量を調節する不思議な楽器。これによって、曲のイメージをがらりと変えられる。
〇(追記:2020.09.25)《これが宇宙である》(28:10)
この作品に、ジャイアント・ホグウィードが登場するとの情報。作品中、どんな扱いなのか。最初に見た時は、流れてしまいわからなかったので、再度見たけどよくわかりません。
画像を見た瞬間、ジャイアントホグウィードだとわかった。アントン・ ヴィドクルの映像作品「これが宇宙である」で登場するそう。こうやって、作品、どおしが繋がっているんだなぁ‥‥https://t.co/L0rNn8oyCS
— コロコロ (@korokoro_art) 2020年7月24日
お葬式や焼き場の映像なども登場。(ここに使われたお骨、リアル。本物だろうか?)毒を持つ植物のホグウィードが登場。ここでの意図は?キャプションの流れが速くイマイチつかめなかった。
ロシアが宇宙に憧れていた時代、人間は死を超えられると主張(妄想?)。地球に宇宙を作ろうとしたというストーリー。科学的なものと非科学的なものの融合、宇宙と大地の一体化?
【作品解説】
【プロフィール】
生まれ:1965年、モスクワ(旧ソヴィエト連邦、現ロシア)生まれ
活 動:ニューヨークとベルリンを拠点に国際的に活躍。
編集者:『e-fluxjournal』の編集者としても知られる。
作 品:《ロシア宇宙主義》三部作(2014-17年)
本 展:三部作から1点、日本を舞台にした最新作の1点を発表。
2012年、ドクメンタ
2015年、ヴェネチア・ビエンナーレ出品。
【Tweet】
一押し!
— アナン (@anan20208) 2020年7月25日
アントン・ヴィドクル
三十分ほどの丁度良い映像作品が二本
どちらも人類の不死をテーマにしたものだが、じっくり見てほしい! pic.twitter.com/dj3omeCcQ4
長尺映像系ではアントン・ヴィドクルの不死を目指す宗教の話2本立ての日本ver.のほうがテレ東深夜ドラマみたいでよかったです。テレ東深夜ドラマはアート。あとパク・チャンキョンの放射能汚染後の世界にブッダを喚ぶ話で日本の原発の名前の由来を知り驚いた。モノクロのさらに反転という映像もよい
— テツオ (@tetsuo214) 2020年7月21日
ヨコトリ、プロット48のアントン・ヴィドクルの映像作品ふたつ。「これが宇宙である」「宇宙市民」。
— coco (@yococohama) 2020年8月27日
映像内にジャイアント・ホグウィードをみつけた。横美のインゲライルマンとリンク?
30分×2本。最新作「宇宙市民」は日本で撮影されてるからか人気らしい。全編見たけどもう一度見に行くよ。 pic.twitter.com/j0p0eihmwN
昨日、アントン・ヴィドクルの作品、多分初めて観た。私の考えていることからモチーフまで、ちょっと怖いくらい重なっていたので驚いた。いつかお会いしてみたいし、ロシアに行きたい欲がまた高まった。1時間?くらいあったけど全部みるべし。#横浜トリエンナーレ pic.twitter.com/oV0vhLkyEo
— 青木美紅 (@mikuaoki1205) 2020年8月17日
リレーコラム 新型コロナウイルス感染症に立ち向かうアートの現場レポート 第3回「宇宙市民」的サバイバルを目指して
— ネットTAM運営事務局 (@NetTAM_jp) 2020年7月25日
アートプロジェクトマネジャー三上真理子氏
タイトルに引用されたアントン・ヴィドクルの映像作品《宇宙市民》はヨコハマトリエンナーレ2020に出展されますhttps://t.co/Xc3msco2nH
まぁある意味今回のヨコトリの象徴的作品にも思えたグライナーの《マルチチュード》は定員15名だったらしいけど見られたしよしとするか。ちなみにヴィドクルは前に宇宙主義三部作を見たときと違って、今回はゲンロンのロシア特集やグロイス小論やメイヤスーを読んだ後だったから前より味わい深かった。
— mascuma (@mascuma) 2020年7月24日
アントン・ヴィドクルの新作《宇宙市民》は日本とキエフを舞台に、1922年にAleksandr Svyatogorが発表したマニフェストOUR AFFIRMATIONSをベースにつくられている。すごく解きほぐしがいのある作品。たまらない。8月発売『芸術新潮』掲載のレビューはこの作品を中心に書きます。 pic.twitter.com/PIbCwZ6Mtq
— 小田原のどか|『文學界』10月号+『現代思想』10月臨時増刊号 (@odawaranodoka) 2020年7月17日
アントン・ヴィドクルの旧作《これが宇宙である》も本当に見応えがあり、素晴らしいオチと展開で見ているとよだれが出てきて、言葉をつくしたくて仕方がなくなる。#ヨコハマトリエンナーレ pic.twitter.com/2p0amDo4Y2
— 小田原のどか|『文學界』10月号+『現代思想』10月臨時増刊号 (@odawaranodoka) 2020年7月17日
《宇宙市民》は、不死の達成と全人類の復活を訴える宣言文(スヴャトゴルによる1922年の生宇宙主義のマニフェストらしい)を東京の神社や墓地や商店街で日本人の老若男女が読み上げ、行進し、竹林で骸骨が群舞、テルミン奏者の竹内正実氏率いるマトリョミン部隊も登場するバイオコスミズムミュージカル pic.twitter.com/MDMf1EIQxe
— mariekko (@stem910) 2020年7月28日
アントン・ヴィドクル『宇宙市民』@リンカーンセンター映画協会。E-Fluxの創始者アントンさんが、ASAKUSAの大坂紘一郎さんと制作。ロシア宇宙主義を左翼的に解釈して日本の能と合体させたショートフィルム。不死哲学、惑星主義、キエフの火葬場で行う日本の葬儀パフォーマンス。ぶっとんでる。 pic.twitter.com/3iFSQHrztg
— Kyoko Iwaki 岩城京子 (@KIIWAKII) 2019年4月25日
生宇宙主義・マニュフェスト・不死の達成・
テルミン・竹内正実氏・マトリョミン・ミュージカル
思想家ニコライ・フョードロフ
物理学者レフ・テレミンの不死思想
【歴史背景】
20世紀初頭、革命に揺れ動くロシア「死こそが社会不平等の根源である」「不死の達成と全人類の復活を訴える」哲学的・文化的運動が生まれました。⇒ロシア宇宙主義
【関連】
・ロシアでほとんど研究されていない20世紀の哲学運動、宇宙主義
独自のルールで管理し、宇宙システム。人間の共通の仕事は、彼らの自然の生息地を越えて、空間を征服すること
最終的には人間が不死を達成し、死者を復活させる
芸術と政治の同盟は、完全な「バイオパワー」を生み
他の惑星の領土を征服することは、復活した祖先に新しい家を提供
「すべてのテクノロジーはアートテクノロジーにならなければならず、州はその人口の博物館にならなければなりません」
宇宙主義者たちは、「美術館国家」によって不滅化されるアートプロジェクトとして扱われる、時間と社会の理想的な秩序を想像
■北棟1階
〇(追記:2020.08,23)ラヒマ・ガンボ《タツニヤ物語》(7分)
ヤシの茂みから、覗いているかのような映像モニター。画面のヤシと展示のヤシが同化しています。
ナイジェリアの都市で、無邪気に遊ぶ女子高校生の姿。しかし彼女たちは、西洋教育に反対する「ポコハラム」の襲撃を受けており、学ぶこともままなりません。
それでも学ぶことの喜びや、お互いをいたわりながらの友情をはぐくみ、社会の毒と折り合いをつけるか・・・・
写真によるGIFアニメ
【解説パネル】
【Tweet】
ラヒマ・ガンボの写真と映像の展開は民族衣装と黒い肌の為か、悲壮感を感じてしまうが、幸せな空気になっていく。 pic.twitter.com/M0AqNXOiyZ
— アナン (@anan20208) 2020年7月25日
【雑感】■ラヒマ・ガンボ《タツニヤ物語》
〇(追記:2020.09.08)コラクリット・アルナーノンチャイ《おかしな名前の人たちが集まった部屋の中で歴史で絵を描く 4》(23:27)
記憶がなくなりつつある作者の祖母を追いながら、様々な映像が、カットインされすすみます。それらは、ランダムでつぎはぎされたようでいて、一見、関係がなさそうですが、次第に溶け合っていきます。
生命の循環、命のつながり、過去、現在、未来・・・ 世界はどこかでつながっているを感じさせられる作品。そして、自然と人間も区別がなく溶け合っていることも。
撮影禁止 椅子が10脚 出入り自由
ガイドでも紹介
室内の壁には、おばあさんの絵が描かれています。
⇒(*23)
コラクリット・アルナーノンチャイ《おかしな名前の人たちが集まった部屋の中で歴史で絵を描く 4》https://t.co/osgsJWCWif
— コロコロ (@korokoro_art) 2020年8月7日
コラクリット・アルナーノンチャイの《おかしな名前の人たちが集まった部屋の中で歴史で絵を描く 5》はもはや言語化できない。脳で解釈できないまま。でも映像がかっこよくて面白かった。あと、祖母への…愛なんだろうか、祖母へのまなざしに乗っかって見ていた。
— なっぴょん (@nappyon) 2020年7月22日
王子脳病院の資料についてのインタビューとか、プロット48のコラクリット・アルナーノンチャイ《おかしな名前の人たちが集まった部屋の中で歴史で絵を描く4》とか映像作品もとてもよかった。
— サイバーマンにupgradeしたYoda (@4dako1) 2020年7月24日
【雑感】■コラクリット・アルナーノンチャイ《おかしな名前の人たちが集まった部屋の中で歴史で絵を描く 4》(2020.09.08)〇作品内容
〇(追記:2020.09.25)ティナ・ハヴロック・スティーヴンス《ゴースト・クラス》(11:00)
舞台はモハーヴェ。使われなくなった飛行機が解体を待つ墓場として1970年代から利用されている場所。内装や外装のはぎとられた飛行機の中で即興のドラム演奏を日が沈むまで続けます。招魂の意味も。
【解説パネル】
【tweet】
「ティナ・ハヴロック・スティーブンス/ゴースト・クラス」。
— Hidazou-san (@Hidazou_san) 2020年8月9日
旅客機の墓場(モハーヴェ砂漠)の廃旅客機上でドラム演奏をしてる映像作品。日が沈むまで、ずっと即興演奏し続けている姿が印象的でした。#ヨコハマトリエンナーレ2020 pic.twitter.com/cH2EP6k5yA
ヨコハマトリエンナーレも行ってきた。
— たけくら (@tachesan) 2020年8月15日
個人的には、ティナ・ハヴロック・スティーブンス「ゴースト・クラス」が妙に心地良く印象に残ってしまった。Mojaveの砂漠に廃棄された飛行機でドラムを叩き続ける。ドラムのリズム感、風が吹き付ける音などが相まって、ある種の神聖さが感じられた。 pic.twitter.com/H6BFyaAxlm
【雑感】 (2020.09.26)
ドラムをたたき、背景が暗闇になる。しばらく聞いていましたが、これが11分。最後まで見たら、何かあるのだろうか。背景が暗闇になって演奏は、エンディングで盛り上がり終わる感じ? 最後までここに佇み、見ようという気になれませんでした。
その後、この前を通る時にチラ見をして、結構、暗くなるなんだなぁ… 音楽、リズムもかわるのかな? 何か、突発的なことが途中、おきるのかもしれない。
横浜美術館、プロット48の映像をほぼ見たので、11分なら・・・・と思い、最初から最後まで見た。
耳にヘッドフォンから届く風の音が、現地の自然状況を想像させます。次第に陽が暮れいきます。しかし、11分の時間で、暗闇にはなりません。どこでどう編集してつないでいるのか見る。ということが目的に変わり、最後まで見るモチベーションになりました。
通しで見ていてわかったことは、音、風の音と映像があっていない。別録だということ。映像が動いているのに凬の音がない。風の音がしているのに、映像動いていない。
これと同じ状況、どこかでも見たなぁ‥‥ そうだ、ボルタンスキ―の映像だ。また、ここで、「アートはうそつき」という言葉が浮かんだ。
日没の光の変化を、これまで追ってきた経験から11分それはおきない。細切れにつなぐのか・・・・ と思っていたのですが、あるポイントで空の明るさが変わりました。それをみつけることができたことが私の満足感を満たしていました。
【雑感】■ティナ・ハヴロック・スティーヴンス《ゴースト・クラス》(2020.09.25)〇作品内容
〇(追記:2020.09.08)ナイーム・モハイエメン 《溺れぬ者たちへ》(64分)
舞台は廃墟のような病院。病をかかえた女性が死に向かう中、男とお互いをいたわり合う様子が描かれた終末医療に関する映像。他者を否定したり、理解したフリをしたりするものではなく、また、政治的な混乱にも立ち向かい生きることへの輝きを示しています。
インド・西ベンガル州のコルカタにある使われなくなった空の病院で撮られた作品です。 1時間通してみたわけではなく、明確なストーリーが感じられる作りでも無く、意図を掴みかねるところもありましたが、 夫婦と思しき男女が病院の中を曰くありげに巡っていく様から、医療・ケアをめぐる作家の想いが静かに描かれているようにも感じられる映像でした。
椅子が9つ。出入りは自由。
最終回は、人数制限を上回ったため、列になっていました。
映像作品で印象的だったもの ②ターナ賞候補にもなったナイーム・モハイメンの新作“Jole Dobe Na [Those Who Do Not Drown]”も映像が美しいディストピアを描いたような愛を描いたような作品。1時間以上ある作品だから、自宅で全編みたいなぁ……。
— おぼこ (@0bo5) 2020年8月11日
#横トリ 、プロット48はナイーム・モハイエメンの《溺れぬ者たちへ》が、個人的には断トツ。終末医療をテーマに夫婦が描かれ、キュレーション上のキーワード「ケア」(互いをいつくしむ)に対応。長尺で、わかりやすくはないけれど、廃墟になった病院を舞台に撮られた映像は詩的で、隅々まで美しい。 pic.twitter.com/XW2q1UxGAz
— Marie (@Marie1205) 2020年8月23日
Plot48の廃ビル感が楽しい。アンドレアス・グライナーのピアノの作品のプログラムは午後のみなので注意。貴重な体験出来ました。アントン・ヴィドクル、ナイーム・モハイエメンも良かった。エレナさんのは去年の黄金町から随分明るい場所に出てきてた。#ヨコトリ2020 pic.twitter.com/vobqXPX2Dw
— Torito (@chiisailion) 2020年7月20日
【雑感】■ナイーム・モハイエメン 《溺れぬ者たちへ》(2020.09.08)
以上、主要な映像作品情報をまとめました。見たい作品を絞り込む時の参考に・・・・
■更新履歴
〇(追記:2020.08.23)川久保ジョイ《ディオゲネスを待ちながら 》(70分)
〇(追記:2020.09.11)イシャム・ベラダ《数理的前兆 #3》(4:55)
〇(追記:2020.09.11)アモル・K・パティル 《のぞき見 3》(3分)
〇(追記:2020.08.23)アドレアス・グライナー《マルチチュード》(20分)
〇(追記:2020.08.24)夜光虫のピアノ 見学のコツ 何分前から並ぶ?
*8) ■(再訪:2020.08.28)振動と発光の原理がわかった
*21)■(再訪:2020.09.09)感覚で聞けるか?
〇(追記:2020.08.24)レヌ・サヴァント《ミリャでの数か月》(231分)
〇(追記:2020.08.24)エレナ・ノックス
〇(追記:2020.08.24)サルカ―・プロティック
〇(追記:2020.08.24)ラウ・ワイ《足りない声》
〇(追記:2020.09.08)アントン・ヴィドクル(2作品)(60分)
(追記:2020.09.25)《宇宙市民》(30:14)
(追記:2020.09.25)《これが宇宙である》(28:10)
〇(追記:2020,08,23)ラヒマ・ガンボ《タツニヤ物語》(7分)
〇(追記:2020.09.25)ティナ・ハヴロック・スティーヴンス《ゴースト・クラス》(11:00)
■雑感のまとめ
■関連
■ヨコトリ2020:横浜美術館で上映されている映像作品の解説パネル&評判ウォッチ
■ヨコトリ2020:プロット48で上映されている映像作品の解説パネル&評判ウォッチ
■補足
*1:■1回目(2020.08.11〈15:31〉)に見たモニター
*2:■2回目(2020.08.13〈14:26〉)に見たモニター
最初に見た映像と2回目が同じシーンで、床に寝そべった状態。これが延々と続く映像なのかと思ってしまいました。
*3:■夜光虫のピアノ演奏を待つ時間に
南棟1階は、定員制のピアノ演奏(アドレアス・グライナー《マルチチュード》)があります。開催時間、30分前だったので、集まり状態をチェックしたり、隠し部屋のような展示室を見たりしながら、断片的に映し出されている映像を流し見していました。
*4:■本人登場 制作プロセスの映像が・・・
途中、ご本人も登場し、背景のパネルの制作の様子も映し出されました。
(左)完成した背景のパネルの映像と (右)実際に展示されているパネル
断続的に映像を見ていただけなので、結局、何を映し出しているのかよくわかりませんでした。作品のmakeingビデオのような感じでしょうか?
*5:■エンドロール(15:22)
ピアノ演奏を終えて戻ると、エンドロールらしき映像のあと暗転
ここが、映像の区切りのようです。
*6:■スタート(15:26)
また同じ映像が映し出されました。
何度も、遭遇したこのシーン。オープニングのようです。
*7:■映像内容の確認
70分の長尺映像、何を映しているのかもわからず、どこからが始まりかもわからず見続けるのはきついと思いました。スタッフさんに、簡略でいいので、どのような映像なのかを伺いました。問い合わせをされ、学芸員に確認しますとお返事。しばし待つことに。その間、壁面のパネルを見たりして、これまで見えなかったことが次第に見えてきました。
*8:■(2020.09.09)全編見た
なぜ、スペイン語で話しているのか? それをわざわざ日本語に翻訳・・・・ 日本で行われる芸術祭。日本人なのに・・・・ 日本語で話せばいいことじゃない? そういえば、スペイン生まれだった。なぜスペインで生まれることに?
なんとなく、漠然と感じていたことの答えが、各所で答えられていました。母語がスペイン語。スペイン語の方が、感情を載せられる。伝わりやすい。その上で、日本語に翻訳。日本だけで暮らしていると母語ということを考えたことがありませんでした。
断片で見ていた映像は、広い床のシーンが多いと感じていました。全編通してそれがどうつながっているかがやっとわかりました。何も表示されないカラーバックの映像。そこで語られていた言葉。
アーティストの成功とは?失敗とは?
また、個人的には、個が根差す場所について考えさせられました。いろいろな国を渡り歩く経験をした時、そこで形成されていくアイデンティティーは? 友人が、子育てにおいて、そこに悩んでいるのを傍らで見てきたことと重なりました。言葉一つとっても、考える時、表現する時、どの言葉が一番、適するのか・・・・ 日本語しか知らないとそんな感覚があることすら知りません。
*9:■思索のハンモック(壁面)
タコとヨーロッパをつないでるらしいです。
眺めているだけだと、漠然と見ているだけなのですが、文字を追って見ていると、タコとオリンピックが浮かび上がり、つながりが見えてきました。
*10:■隠し部屋? ドローイングルーム
隠し部屋のようなエリアを発見! 入ることができるので、お忘れなく・・・・
奥に広がります。
会期中、川久保氏のドローイングが送られてきて増えていくそう
これを見てたら展示室の思索のハンモックの内容が見えてきました。
*11:■水中 原始の海だと思ってた(2020.09.08)
開幕前のエピソード00でもイシャム・ベラダ動画が配信されていました。展示の映像は、通しでは見てませんでしたが、作品を行き来する際に目に入ってきました。水中の原始生命の映像。太古の海。生命が現れる元になった海を表現しているものだとばかり思っていました。
ソースのKWに、ビッグバンで発する「ホワイトノイズ」がありました。惑星が爆発して地球に届いた物質が、水中に溶け込み生命を育みます。それを想起させる作品だと・・・ その生命の躍動を表現しているものだとばかり思っていました。
ところが、解説に「生命の名で知られるものは一切育たない」とあり、これは生命ではないってどういうこと?と思っていました。電気分解でできた造形でしょうか?
動画は、4:55 断片で見ている時は、最初から見る必要はないと思いました。なんとなく全体の映像は、想像ができます。しかし、長尺映像をいくつか見たことで、断片だけでは決してわからない。全部を見たら、見え方が変わる。この作品ももしかしたら・・・・と思い、通しで見ることに。独特の世界に引き込まれました。
当初の映像は、海の原始生物の細胞だと思っていました。映像が次第に拡大され部分アップされた映像が流れるに従い、これは、生命体ではないという違和感。生命のようでいて生命ではない。有機と無機の間を、行ったり来たりするのではなく、ある時点から無機物であることを知らしめます。でも、生命のようにも見えてしまう不思議。
ずっと有機体だと思い込んでいたものが、実は無機物だった!そのどんでん返し。部分映像だけを見て判断し、思い込みをおこすミスリードに、注意をされているようにも感じました。
また、有機と無機の境界、連続性。いつの間にか無機物となっていて、その境界はわからなくなってました。(モネの点描、筆触分割と、景色に見える境目のポジションを探した時と同じ感覚。「ここ」ではなく気づくと点が景色に・・・)無機と有機を分けないで捉える感覚。人はとかく言葉で定義して分けて考えがちと語る猪子さんの言葉を思い出しました。
*13:■目の種類を分類
無数の目は、いくつかの種類の目で構成されていることに気づきました。一つは、一重で肌の色が違います。そして二重。 さらに、違いをみつけながら、グルーピングしていました。
この映像は3分と記載がありますが、境目はなく、ループしています。
*14:■ディノフラゲラ・ピロキスティス・フシフォルミス
(Pyrocystis fusiformis)
*15:■日周鉛直運動
昼夜を逆転させて、紫外線をあてていると解説がありました。科博の「風景の科学展」の東尋坊の写真で知った、動物性プランクトンの日周鉛直運動を思い出しました。(昼は魚の捕食を避けるために海底に、夜は水面に上がる)関係があるかも・・・・ と思ったら、このプランクトンは、植物性プランクトン。植物性のプランクトンは、昼は水面で紫外線を受け、夜もそのまま。しかし、鞭毛藻は日周鉛直運動をするという研究もあるようでした。鞭毛によって動物のような性質を持つからかな?
*16:■サーカディアンリズムを供える
サーカディアンリズムとは、日本語では「概日リズム」や「体内時計」と言われます。約24時間周期で変動する生理現象で、動物、植物、菌類、藻類などほとんどの生物に存在します。日周鉛直運動のことを意味するのでしょうか?
*17:■Pyrocystis fusiformisが音に反応する仕組み
音楽的な味を持つミニ微生物
海の一部の地域では、Pyrocystis fusiformisと呼ばれる小さな微生物が集まり、波が形成されて衝突すると水を照らすと聞いた大学生が音楽への反応を実験。
単一のビートに最も明るく輝き、弦と低振幅の振動を聞いた後、最も早く消えることを観察。
*18:■ピアノの音と、光の反応の不一致の謎
ピアノの音と弦、聞こえてくる音と音楽。現代音楽の和音? この音、ピアノの音だけ? 他の音も紛れていたような・・・ 弦を叩いたり、ひっかけるような音もしていました。バイオリンのピチカートのような・・・・ ピアノだけの音ではない・・・・ それはどこから発していた? 自動ピアノは、そんな音も出せるの?
暗闇の中で耳に届く音は、どこから聞こえていたのだろう? ピアノからだとばかり思っていたけど、スピーカーも設置されていたのかも?
下記の動画の冒頭の演奏がヒントになります。
そして学生の実験も・・・・ 曲が始まると、間欠的に一瞬光りました。後半は、連打とともに明滅していました。前半は低音、後半は高音域だった記憶が・・・・ なんとなく理由が見えてきました。単一ビートで強く光らせ、弦と低振幅の振動を聞いたあと消える。耳に届いた状況とほぼ一致しているようです。
「ピアノの弦の振動で光る」というのは、振動で光ったあとに消えるというメカニズムの複合だった?
*19:■自動ピアノの音 原理
ところで自動ピアノの音は、どんな原理でなっているのでしょうか? 複雑な音を奏でていました。ピアノ以外の音も出せるのでしょうか?
昔の自動ピアノは、オルゴールのようなピンとシリンダーを使っていました。
⇒送風装置がピアノの鍵盤をたたいて音を出す
⇒Today's FLAT4:■「自動演奏ピアノ」ってご存じですか?!
六甲オルゴールミュージアムで自動ピアノ見た時に聞いた原理と同じ
1876年フィラデルフィア万博にて 空気式(紙巻自動ピアノ)
現代:コンピューターと連動 機械的な小さなピストンを、ソレノイドという電磁式の電気で動かせる装置を動かす。原理は、アコースティックピアノと全く同じ。物理的にハンマーで弦を叩くことによって音を出す。
ヤマハピアノ
奏者が鍵盤を押す代わりに、電磁石で鍵盤を下から突き上げてハンマーを動かすというもの。 自動演奏の仕組み自体は、鍵盤下に設置された電磁石に電流を流し、鍵盤を下から突き上げてハンマーを動かし弦を叩くというシンプルなもの。
ソースブックを独学していた時、ピアノ演奏の独学について触れる機会がありました。チェンバロからピアノへ変化することで、音だしのしくみとともに演奏法も変える必要があることを知りました。またピアノの調律をどのようにするかといった動画を目にしたことも、ハンマー、弦、振動の仕組みが身近に感じられており、その振動によって光るということに興味を持ちました。自動演奏ってどうやって音だしてるの? そんなことが気になり出しました。
【発光のメカニズム】
渦鞭毛藻の生物発光は、主にストレス反応 水の流れなど、環境の変化に対する機械的な応答。メカノトランスダクションにはGタンパク質が含まれる
発光反応成分:ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ルシフェリン結合タンパク質
昼間ではなく夜間のみに光を放出することが示されています。生物発光の放出は、日中よりも夜間の機械的刺激の結果としてより一般的に生成。一定の温度と光の条件下で維持され、数週間同じリズムの発光を示しました。
ソースブック 下村氏のノーベル賞への道につながっていく。ルシフェリン、ルシフェラーゼ、GFP・・・・
太陽時間の昼と夜、展示用に昼と夜を逆転してコントロールされています。演奏が終わると、夜光虫(藻)は、かなりお疲れ状態になるそう。一日、一回かぎりの輝きです。
そのあとは、手厚い「ケア」がほどこされます。他の夜光虫と交代して、紫外線のもと静かに眠る。夜光藻にとっては、昼夜を逆転させられ本来の生体リズムを狂わされているわけで、展示のためにむりやり発光させられて、もしかしたら「毒」と思っているかも・・・・(笑) 美しさの裏に隠れた毒の存在?
開催時間が午後からのみ。何で午前中にも行わないのかしら? というのは、人間側の勝手な要望だったのでした。
音楽と発光の美しさよりも、「振動で発光する藻」というメカニズムと、耳に届く音の違い。おかしい、おかしい・・・・ 演奏中もずっとそのことばかり考えていた。
*21:■(再訪:2020.08.28)振動と発光の原理がわかった
なんとなく振動と発光の原理がわかった気になったのですが、やはり腑におちません。次のことを確認するために再訪しました。
・ピアノの音と光りの関係
・ピアノの音でないような音は何の音 別の音? ピアノの和音? 不協和音?
・音楽は「ピアノ+別の音」で構成されているのでは? 音源ソースの確認
・スピーカーからも、音を発しているのでは? スピーカーの有無と場所。
会場に入るとスピーカーを発見。やはり、スピーカからも、音が出ていたのだと確信。しかし・・・
開演前、夜光藻を設置し、音の調整をしていました。
ピアノの音ではないと思った音が、キーを叩いて響いています。その音はスピーカーでからではなくピアノから聞こえてきます。目の前で調整している様子から、ピアノが発する音だと確認しました。
弦をはじくような音です。ハンマーでたたいて響いている音ではなく、弦をひっかいているような音。自動演奏ピアノで、その音はどのように出すのでしょうか? ピアノらしからぬ音なので、電子音かと思い、別の機器を通してスピーカーから音が出ている。あるいは、現代の自動ピアノは電気信号でいろいろな音を作ることができるのか・・・・ 夜光藻が光る音源が、どういうものなかわかるまで、おちつかないのです。
演奏が始まりました。音は、やはりピアノから鳴っています。しかし、夜光藻が光る爆裂音のような音が、どのように鳴っているのかがわかりません。
また、その和音の音を確認しようとしていることに気づきました。旋律はわからないなりに音を追っています。ところが爆裂音の和音は、全く未知の音で、認識できません。馴染みのない現代音楽の不協和音だからかでしょうか? 現代音楽もよくわからないからなぁ‥‥
聞き取ることできない。得体のしれない音。それが気になってしまい、演奏に入り込めない理由だったことがわかりました。
演奏が終わって、弦を弾くような鈍い音は、なんなのか伺いました。
ピアノに●印がついた部分の弦の上にタンクを位置するように調整していたことがわかりました。この音をイッセイに慣らすと夜光藻が光るということだったのです。(聞き取れなかった和音の正体は、8音階全ての音を、イッセイに鳴らした音だったのでした。聞きとれないわけです。)
弦はタンクでおさえられているため、従来のピアノの音とは違う、鈍い音を発します。それが破裂音のようい聞こえていたことがやっとわかりました。ピアノの音じゃない音が交ざっている。それは何? どういう音? どうやって自動演奏のピアノでその音を出してるの? そこがずっとひっかかっていたのでした。
●印のない音が演奏されている時は、夜光藻のタンクが載っていないので、光らないのです。「振動で光る」という仕組みと、実際の聞こえ方、得体のしれない音の正体がわかってやっと納得できました。
「物事を分けて捉える」というモノの見方をここでもしています。ピアノの音じゃない音がしてる。それは何の音? どうやって音出ししてるの? ピアノの音と、そうじゃない音に境界をつけて分けて捉えてます。
あるいは、自分がこれまで聞いたことある音、聞いたことのない音に・・・・ さらにその和音の音も分けて認識しようとしていました。どんな音で構成された和音なの?発せられる音を分割。とにかく納得できるところまで分けて、境界をつけて、自分なりに理解ができると、やっとそこから鑑賞が始まるのでした。
*22:■(再訪:2020.09.09)原理がわかれば、感覚で聞けるか?
音の素性がわからず、それが気になって演奏として聞くことができなかったのですが、おおよそのことがわかったので、純粋に演奏として聞けるようになったかな?と思い、4度目。
*立つ位置を変えてみた
これまで、立つ位置はずっと鍵盤側でしたが、ピアノのバックに立つと何か変わるかも?と条件を変えて・・・ そういえば、ピアノコンサートでは手が見える下手側が好まれるけど、音を聞くには、上手がいい。ピアノの位置によって音の反響がどう変化するかというレクチャー付きのコンサート行ったことがあった。
*ピアノ演奏は手を見たい 暗くてみえなくても・・・
自動演奏で手はないし、暗くて見えないのに鍵盤側を無意識に選んでました。音の反射を考えたら弦のある方がよいこと思い出しました。
そして光の状態も違いました。鍵盤側は、ペダルがわずかな光に反射して見えてたのですが・・・反対側は、外壁から漏れる光が目に入りました。
*グランドピアノの音のゆくえ
グランドピアノの音は、屋根にあたって反射し、コンサートホール後方に届くということを思い出しました。第76回「手がみたい!でもちょっと待って」
*単音の長いひびき
オープニングの単音。響きが長く感じられます。ぺダルによるものでしょうか? それとも後方に位置しているから? 残響音のような音があるような・・・・ そして、次の音への間隔がこれまでよりも長く感じました。
*光が弱いのは・・・
強く光ったあとの光が弱い。確認しにくいのです。今日の夜光藻の調子、悪いのかな? これまで見たよりも、光が鈍い。と思ったところで、思いあたることが・・・ 裏横浜方面から日差しの強い中、歩いてきて、時間ギリギリで、滑り込みました。暗さに慣れる間もなく演奏が始まりまました。目が慣れていないのです。そのため、わずかな光をキャッチできないのでした。
このインスタレーション、直島の南寺と重ねていました。外の明るさと目の順応。室内に入るまでの光と、室内に入ってから待つ時間。これによって、光の見え方が違うのと同じだと思いました。
光ってるのがよくわからないという人がいます。それは、ここに座るまでの環境と、待ち時間をどれくらいとるかによっても見え方が変わるというのが、光関連のインスタレーションで経験したこと。
*目をつぶって鑑賞
それと、演奏中、気付くと目をつぶっていました。睡魔がおきていたのでしょうか? 闇との境界がわからなくなると、目を開いていても閉じていても同じ感覚になります。今回は、音に集中したくて、目を閉じていたようです。
夜光藻が光る現象を見るよりも、光らせる音は、どんな音なのか。その和音をつきとめることに意識が向いていました。どの音を同時に押しているのか‥‥
*あたらしい音が
音出しの原理がある程度理解できたので、今度は、光の競演を理屈抜きで感覚的に楽しめるだろう思って参加した4回目。結局は、さらに音を分解しようとしていました。
エンディングに向けて、音が早くなり密になります。これまでの3回は、これらの音が、混沌としていて、どういう音なのか、聞き取れませんでした。どんな音がどのように振動をおこして光っているのか、全くわかりません。
しかし、今回は、夜光虫を光らせる音と、そうでない音が分離できていました。そしてまた新たな音が登場したのです。エンディングのフェードアウトの部分。
弦を抑えてでる鈍い閉じ込めたような音です。カタカタと鍵盤をたたくような細やかな音。しかし夜光藻は発光していません。消音ペダルを踏み込んだような音なのですが、この音の正体はなんでしょう?
*音の強さで光り方が変わる
夜光藻の入ったタンクの重みで弦を抑えて、振動を伝えています。夜光藻の発色は、振動の強さによって反応が違うことがわかりました。音が強いと強く光ります。音が弱いと光らないのです。エンディングの音は、タンクが載っている部分の音です。それなのに光らないのです。その理由は振動が弱かったからなのでした。
最初のガツンというショッキングな音で、強い光を一瞬、発します。後半は、細やかなソフトタッチの弱い音で光らずにフェードアウトしていきました。
*毒であり友達でもある?
夜光藻にとって、昼夜を逆転させられ、無理やり振動を与えられて光らされている。夜光藻にとっては、人間の行為を毒と感じているかも・・・・と思っていました。しかし「振動を与える側」と友情関係で結ばれた演奏と考えることもできるのかもしれません。
原理がわかれば、光の競演を感覚的に見ることができるようになると思ったのですが、結局は、さらに音を分解していました。原理がわかることで、また新たな音が登場してしまいました。
この作品を、音楽を生業にしている方は、どのように聴くのだろうと考えていました。今回の演奏では、終わってから「ピアノとは違う音がするけど・・・・」質問していた方がいらっしゃいました。「そうよね。そこ気になるわよね・・・・」と、同じところに着目する仲間をみつけたようで、友情を感じました(笑)
*ピアノの音が出る様子(2020.09.11)
新型コロナウイルスで、活動の場が減少しているアーティストへの支援として、これまでにない、全く新しいフェスティバルがWEB上に誕生しました!コロナ禍の中、柔軟に芸術表現や鑑賞のメディアを替えていく新しいフェスティバルです。横浜WEBステージ
上記の試みの中で、ベートーベン《月光ソナタ》第3楽章の演奏されています。
奏者の指、ピアノ内部のハンマー、ペダリングとそれに呼応したピアノ内部の動きを、四分割画像で同時に見ることができます。
演奏者がピアノの鍵盤をたたく。それがどのように音を出しているかがわかりやすいです。それによって、夜光藻の光と演奏の関係も、よりわかりやすくなりました。
*倍音に反応して発光
この演奏、ピアノの倍音に反応しているという光っているという記載を見ました。チェロの演奏で倍音について耳にしたことがあるのですが、単純に振動数の倍の音という認識しかしていませんでした。いい機会なので調べてみることに。
コムアイ×ドミニク・チェン ヨコトリで考える孤立と共生の感覚 - インタビュー : CINRA.NET
*倍音とは?
周波数が倍の音。ということは聞いていたけども、今一つよくわからずにいました。
ピアノで解説された倍音の響きが、とてもわかりやすかったです。
演奏が始まって単音の響きが長いと感じました。ペダルでここまで響くかなぁ… と漠然と思っていたことなのですが。今回、タンクで弦がおさえられていることによって、倍音が生じていたと考えらえっるかも。
*23:■失い、それに代わるものも同じ
老いによって様々な記憶の境がなくなり、融合しながら消失もする(=追い出されていく)それらの記憶は、生命に刻み込まれた 根源的なもの。宇宙観的には、人も動物も植物も同列で始まりは同じ。
失われる記憶のあと、そこを埋めるようにやってくるもの。それもまた、失われたものと根源的には同じでつながっていると言ってるのかな。