ヨコハマトリエンナーレ2020の出品作品には、映像作品も多いようです。どのように回ると効率がよいのでしょうか? どこにどんな作品があり、どれくらいの時間、上映されているのか? 長い作品の上映時間は? 調べた結果と、推奨プランを考えてみました。 ⇒ちょこちょこトピックスなど追記しています。
【更新履歴】
〇(追記:2020.08.14)1日映像デーは厳しい
〇(追記:2020.08.14)予約時間の裏技
■(追記:2020.08.23)何を見る?
■(追記:2020.08.14)ヨコトリ2020のパスポートがあった!
■(追記:2020.08.23)上映作品の解説パネル&評判ウォッチ
■(追記:2020.10.01)全映像作品を見て雑感など
■(写真追加:2020.08.14)プロット48ルートへ直接アクセス
岩間朝子《貝塚》2020年
- ■映像作品は見る?見ない?
- ■映像作品リスト・所要時間・上映時間
- ■映像鑑賞 タイムテーブル作りのポイント
- ■推奨プランを考えてみた
- ■それぞれにアレンジ
- ■(追記:2020.08.23)何を見る?
- ■(追記:2020.08.23)上映作品の解説パネル&評判ウォッチ
- ■(追記:2020.10.01)全映像作品を見て雑感など
- ■(追記:2020.08.14)ヨコトリ2020のパスポートがあった!
- ■(写真追加:2020.08.14)プロット48ルートへ直接アクセス
- ■横浜美術館からプロット48へのアクセス
- ■関連情報
■映像作品は見る?見ない?
ヨコトリ2020の映像作品、見る予定ですか? 最初からあきらめてますか?
映像を見るか、見ないか・・・・ 現代アートで上映される映像作品は、慣れている方は、全部見ることはできないことは承知で、最初から全ては見ないことを前提に回わられるようです。
慣れていないと・・・・ 映像作品は、流し見で、展示作品を中心に鑑賞。もしくは、せっかく購入したチケット、可能な限り見たいと考えるか・・・・
現代アートの展覧会における映像作品問題、いい加減、慣れない人のハードルになるばかりなのでは。今回の横浜トリエンナーレなんか、全部見れない前程のチケットの売り方をしていて、慣れてる多くの鑑賞者も全部見ない前提で廻っていて、それが必ずしも駄目とは言わないが、主催者の見解は聞いてみたい
— 在華坊 (@zaikabou) 2020年7月21日
もともと、見ることはできない。とわかっても、再訪するとなると、可能な限り、見たいと思ってしまいます。
〇映像作品は途中から見るのが常・・・・
映像作品の前に立つと、ほとんどの場合、途中から見ることになります。よくわからないまま、しばらく見ているのですが、この作品、このあと、どれくらい続くのだろう・・・・
初見だと、暗い会場の中、解説パネルがどこにあるのかもわかりません。所要時間がわからないと、いつ終わるかわからない状態で、見続けなければなりません。
まだ、他の作品も見なければならないのに、この映像に、時間をかけてしまっていいのか・・・
映像が終わっても、途中からしか見ていないので、最初から見ないとストーリーがつかめません。結局、最初から最後まで通して見ると、非常に時間がとられてしまいます。
映像のどのあたりから見ているのか・・・・そんなことを考えながら、時間が長くなると、切り上げてしまいます。結局、何もわからないまま、あとにすることに・・・
大抵の現代アートは8割の人間には退屈で1割以下の人間に刺さるものなので、しばらく見ていないと判断つかないが大抵の人間には退屈な映像インスタレーションは確かに多いし、全部付き合え、しかもランダムで途中からな!というのが無茶振りなのはその通りである
— 在華坊 (@zaikabou) 2020年7月13日
ほぼほぼ、途中から見るのが当たり前の映像。しかも現代アート映像となると、よくわかりません。8割の人には退屈・・・の部分に、共感してしまいました。
〇最初から時間がわかっていたら・・・
最初に見た、レボハング・ハンイェの作品、
レボハング・ハンイェ《ケ・サレ・テン(今もここにいる)》
この先にも作品は、まだまだ控えています。映像がどれくらい続くのかわからず、適宜、切り上げてしまいました。あとで、3分だったことを知りました。3分だったら最後まで見たのに・・・・
旧レストランの上映作品は、5分弱。
ジャン・シュウ・ジャン(張徐 展)《動物物語》
なんだか長そうな予感・・・・ 途中で止めてしまいました。5分だと知っていたら、最後まで見たかも。でも、ここは、無料エリアだと知っていたので、また見ることができると思い、あとにしました。
そんなわけで、芸術祭の映像作品。せめて所要時間が予めわかっていたら、最後まで見ることができる作品が増えるかも。また、上映時間がわかっていれば、いきあたりばったりで、結局、途中までしか見ずに、なんだかわからないという状況を少しは、避けられるのでは?と思ったので、所要時間や上映時間を調べてみました。
■映像作品リスト・所要時間・上映時間
ヨコトリ2020の映像作品は、どんなものがあるのでしょうか? また、どれくらいの所要時間なのでしょう。長尺作品は、上映時間も知りたいです。2つの会場で行われている映像作品の所要時間、上映時間は次のとおりです。
追記:2020.08.14
当初、映像作品のタイムテーブルは公開されていませんでしたが、ヨコトリ2020の公式サイト内「よくあるご質問」で、映像作品・パフォーマンス作品の上映時間についてpdfファイルで提供されています。そちらも合わせてご覧下さい。
〇横浜美術館
こちらは、陳哲(チェン・ズ)の《パラドックスの窓》(2020)
ユニークな見せ方で目がとまった作品です。サイレントのループビデオで、エンドレスに回っていたことがあとでわかりました。
後日、映像作品を攻略するために下見を兼ねて再訪しました。どこに、どんな作品があり、どのように展示されているかを確認したところ、こちらは、岩間朝子《貝塚》だったことがわかりました。・・・というように、初見の時は、作品と場所を一致させることもできていませんでした。(2020.08.10)
〇プロット48
■映像鑑賞 タイムテーブル作りのポイント
〇映像作品を全て見るのは難しい
上記の時間を見ると、全てを見ることが難しいことは明確です。
美術館で行われている映像作品は、合計約300分。プロット48は、375分。1日で見ることはできません。
〇映像作品が目的なら、1日を、映像作品デーにしても
「映像作品も見たい、他の展示作品も見たい」となると、かなり厳しい状況です。どうしても見たい映像作品が、数本なら、上映時間をしっかりチェックして、その合間に作品鑑賞をすれば、1日で鑑賞することは可能かと思われます。
一方、「なるべく、映像作品を鑑賞したい」ということであれば、1日を、映像デーにしてしまう手もあります。
〇何を見る?・・・・長尺作品はどうする?
長尺作品を見るかどうかで、スケジュールがある程度、決まります。所要時間は170分と231分の2作品。それぞれ、1日2回の上映で、上映場所は違います。
〇回数が少ない作品はいつ見る?
アンドレアス・グライナーの《マルチチュード》は20分です。(こちらは映像ではなく演奏パフォーマンス)ところが初回スタートは13:00~。そして1日3回だけと限られています。こちらも、どの回を見るかによって、スケジュールの組み合わを考える必要があります。
〇再入場不可に注意
再入場ができないので注意が必要です。映像作品を見る時は、「美術館」と「プロット48」の作品を、午前、午後にふりわけて、まとめてみる必要があります。
午前中「プロット48」午後「美術館」を公式サイトで、おすすめされているのを目にしたように思ったのですが、どこに書かれていたか失念。
⇒tweetで紹介されていました。
【チケット情報】
— ヨコハマトリエンナーレ2020 (@yokotori_) 2020年7月7日
プロット48→横浜美術館のルートがオススメ!
横浜美術館を午後の時間帯で予約をしておくと、プロット48は午前中に予約なしで入場できます#ヨコトリ2020 7月、8月チケット発売中
▷https://t.co/1GOonV4wjR#ヨコハマトリエンナーレ #yokotori #yokohamatriennale pic.twitter.com/kWqe3ANMcc
■推奨プランを考えてみた
2つの会場の再入場ができないことを考慮し、おすすめどおり「午前中:プロット48」「午後:横浜美術館」というスケジュールがよさそうです。赤で示したところを見る計画。
▼詳細はこちらから(文字小さいので、こちらから確認)
ヨコトリ 映像鑑賞推奨プラン(赤) - Google ドライブ
〇(追記:2020.08.14)1日映像デーは厳しい
上記の計画のとおり、上映時間が決まっている作品だけを追いかけ、午前と午後にわけで、会場を移動して見るのは、かなり厳しいと思われました。
下見で、映像は見ずに場所と鑑賞環境の確認だけで、2つの会場を回りましたがそれだけで疲れました。
〇午前にプロット48なら、チケット予約はいつがいい?
チケットの予約時間は、移動時間、鑑賞時間の考慮が必要です。
一般的には、あさイチの10:00から予約をして、最後まで滞在すれば、目いっぱい時間を有効に使えそうです。ところが・・・
午前中にプロット48を見る計画を立てた場合、10:00に予約をすると、まず、横浜美術館に行って入館の手続きをしてから移動することになります。(移動時間7~9分)
受付後、プロット48への移動は、館内に入ってニックケイヴの作品を通り抜け奥にある階段を降りて、西出口から出ると少しばかり近いです。(所要時間7分。外から行くと9分)受付して移動のロスタイムが生じてしまいます。
プロット48では、10:00~ 10:10~上映は始まっています。プロット48の場所がわかっていれば、間に合うかもしれませんが、はじめてだと迷う可能性もあります。私は行き過ぎて戻りました。
美術館の予約時間は午後に設定し、直接、プロット48へ。そのあとは、次のようなスケジュールで移動するとよいでしょう。
入館は、予約時間から30分以内ということも考慮に入れて設定します。(予約時間に間に合わなくても、30分の猶予があると考えることができます。また万が一、予約時間から30分過ぎてしまった場合、「入場制限のため、しばらくお待ちいただく可能性がございます」という記載があるので、無効になってしまうことはないようです。)
午前中は、13:00まで、プロット48の見たい映像を自由にアレンジして鑑賞。
13:20~15:00の間は、プロット48の作品を見るか、横浜美術館の作品を見るか適宜、配分しつつ、昼食もとりながら美術館へ移動して受付をします。
〇(追記:2020.08.14)予約時間の裏技
これらの諸条件を総合的に考えると、予約は、10:00 に入れるとよいことがわかります。遅れても入館はできます。また〇時間以上、遅れたら無効になるという決まりはないので、入館することはできます。10:00に空きがなければ、午前~午後イチぐらいの時間帯で、空いている枠に予約を入れればよいです。
〇昼食は持ち込んだ方が鑑賞にゆとりが
プロット48:カフェはありません。(ショップのアイスクリームぐらい)休憩ラウンジは、持ち込み飲食が可能です。
横浜美術館:Café 小倉山 | ショップ・カフェ | 横浜美術館
エビとたまごのサンド 730円 コーヒー(ドリンクセット +200円)
横浜美術館内は、持ち込みは不可です。
移動中、途中の飲食の場所に立ち寄る余裕はなさそうです。事前に用意をして、プロット48か、美術館前の公園で昼食をとるのがよいかと思われます。
■それぞれにアレンジ
ループ上映されている作品については、時間的に含めるのが厳しいです。映像作品をコンプリートするなら、プロット48 美術館、それぞれ1日、必要になりそう。
見たい映像もそれぞれに違うと思いますし、再訪ですと、すでに御覧になっている作品もあると思われます。
作品の所要時間と、上映時間が、予めわかっていれば、行き当たりばったりで、映像作品を見るよりは、計画的な鑑賞ができるかと思います。
ご参考になりましたら幸いです。
注:情報につきましては、細心の注意を払っておりますが、情報の正確性および完全性を保証するものではございません。夜間開館時には、追加の上映などもあります。
ヨコトリ2020の「よくあるご質問」に上映時間のpdfがアップされました。(2020.07.17現在の情報)そちらを元に作成しております。合わせてご確認いただけましたら幸いです。
■(追記:2020.08.23)何を見る?
映像作品が多い芸術祭です。これらをどのように見るかは人それぞれ。
⇒関連:5■全部の映像を見る人はいるの?
「もともと見ない or ちょっとだけ見る」(←これが一番、多そう)
「下調べはせず、偶然の出会いに任せてぶらぶら赴くままに見る」
「直観に響いたものを見る」
「あらかじめ見たいものを選択し、それ狙いで見る」
「なるべく多く見るために計画的に回る」
「全作品制覇をめざす」
どんな作品がアンテナにひっかかるかというのは、その時の心の状態や、感覚が反映されるものではないでしょうか? 本来なら、下準備なしで、ぶらぶら散策してキャッチできるものを見て、そのあとに振り返るのが個人的には好きです。何で、それに心惹かれたのか、何が、フックになっていたのかとか・・・・
しかし、戻って振り返っている時に、絶対おすすめという評判を耳にすると、長尺でも見ておきたかったと悔やまれます。あるいは、事前に内容やテーマがわかっていたら、絶対に見たかったという作品が出てきたり・・・ 当日の感覚だけでとらえきれない作品というのは、必ずあるもの。見逃したくない作品を、事前にキャッチできたら・・・・
ということで、「横浜美術館」と「プロット48」の映像作品の概略や評判を、これから鑑賞計画を立てるためにまとめました。どんな作品が、どこにあるのかわからない、どんな作品が評判なのか? など参考なれば・・・・
■(追記:2020.08.23)上映作品の解説パネル&評判ウォッチ
■(追記:2020.10.01)全映像作品を見て雑感など
以下は、全て映像作品を見たあとの個人的な雑感です。
テレビをザッピングするように、気に止まったものを見る。見れるものを見ればいい。その中に、どうしても、外したくない番組は、忘れないようにしっかりチェックしたり予約したり・・・・ ヨコトリの映像作品もそんな感じで、見ればいいのかなと思います。
一方、自分の中の関心事や、作者や作品に興味を持っていたら、それは逃したくないという思いがあるはず。場所、時間を把握して、しっかり鑑賞計画に組み込んでおきたい・・・
基本は、見たいものを見たいように見ればいい。そのために、どのような見方をするかは、個々が考えて選択する。つまみ食いのように、気になったものだけを見るという見方でいいと思うのです。というか、そうならざる得ない状況かと・・・・
私はコンプリート志向が強いので、全てを見るためには・・・・ とあれこれ調べたり考えたりして、それをオンライン上に置いています。それは、自分にとって便利だからなのですが、決して全部見ることを推奨しているわけではないので悪しからず・・・・ まあ、全部を見ようなんて、奇特な人はいないか・・・・
■(追記:2020.08.14)ヨコトリ2020のパスポートがあった!
今回のトリエンナーレは、条件がいろいろあり、鑑賞計画を立てる難易度が高いです。コロナのためか、パスポートチケットが発行されていないと思って、効率よく回るためのプランを考えていたのですが、パスポートに変わる、横浜美術館協力会会員という制度があることがわかりました。
いろいろ、攻略法を考えましたが、2度、行く予定なら、こちらを利用した方がお得。予約や再入場不可のストレスからは開放されます。
ヨコハマトリエンナーレ2020 パスポート変わりに使える横浜美術館協力会会員。ヨコトリ2020には、予約なしで何度も入館できます。再入館、往復もOK。昨日の日曜、17:00まで予約でいっぱいだったのですが、当日、入館可能でした。美術館とは組織が違うのであまりお知らせされていないかったようです pic.twitter.com/Iapm67nacq
— コロコロ (@korokoro_art) 2020年8月10日
〇(追記:2020.08.24) 横浜美術館協力会 会員受付窓口
エントランスを入って右側のブースが(写真では、閉館間際だったので黒幕でしまってます)会員受付です。暗幕がかかっていますが、会員申し込みの旨を伝えると、スタッフの方がこられます。用紙に必要事項を書けば、その場で発行。その日から予約をせずにヨコトリ2020に参加できます。(休日で、予約はすべて埋まっていましたが、入館することができました)
■(写真追加:2020.08.14)プロット48ルートへ直接アクセス
〇みなとみらい線「新高島駅」2番出口から徒歩7分
〇横浜市営地下鉄ブルーライン「高島町駅」2番出口から徒歩7分
【追記】2020.08.14
はじめてだとわかりづらいです。 googleマップのストリートビューの案内は、歩道橋を渡る案内ではありません。複雑な構造の歩道橋を渡り、最後、降りる方向を間違えると、プロット48側に渡ることができなくなります。
:
ここに降りてきますが、ぶつかったT字を右側に降りること。
歩道橋を降りてきたところでぶつかるT字 ここを右に・・・・
「ハートケア横浜」を超えて直進。目の前にラウンド型のガラスのビル「SHINCRON」を右折。そのあとは直進。
〇徒歩:横浜駅からプロット48
〇プロット48から横浜美術館
プロット48から横浜美術館へのルートは、グランモール公園側の「正面玄関」からとなります。上記の地図では、グランモール公園を通っていますが、横浜美術館沿いに、美術館の利用者が使える階段があります。
ここを上がり、子供のアトリエの前を通って、正面入り口へ。敷地内のためなのか、googleマップでルート設定ができず表示できませんでした。
「西出口」では、検温ができないため入場ができません。一度、西出口に向かってしまうと、正面玄関へ戻るのに、ロスタイムとなります。直接正面玄関へ・・・・
■横浜美術館からプロット48へのアクセス
美術館からプロット48に行くには、西出口から
・美術館の裏手、西口出口からが近い
・美術館北
・いちょう通り西
みなとみらい4丁目