宍道湖の夕日や、日が沈む聖地出雲。島根は夕日のスポットがいろいろ。山陰島根の旅は、「きれいな夕日を見る」というのも一つの目的となります。しかし実際に訪れると、夕日にはなかなかお目にかかれないことに気づかされます。「出雲」とは、その名のとおり「雲の出づる」場所だった?(実は由来とは関係がないという説も)
この記事は、下記から独立させました。
*■宍道湖の夕日を見るコツは? あきらめない チャンスを逃さない
- ■総計11日の滞在で、夕日は1日だけ
- ■1回目 夏の終わりの島根 (2019年8月)
- ■2回目 島根旅行:秋(2019.10月末)
- ■3回目 島根旅行:冬(2020年2月)
- ■お天気は神様の贈り物
- ■関連記事
■総計11日の滞在で、夕日は1日だけ
昨年(2019年)から今年にかけて3回、島根を訪れました。合計11日間です。
・2019年08月 夏 2泊3日 3日
・2019年10月 秋 3泊4日 4日
・2020年02月 冬 3泊4日 4日
この間に、雲のない夕日にお目にかかれたのはたったの1日だけでした。
3回の旅行をお天気を中心に、ふりかえってみました。
■1回目 夏の終わりの島根 (2019年8月)
〇出雲大社
◎畑デン車中
始めて訪れた島根旅の第一日目は、台風の通過にあたりどしゃぶりの雨でした。電車やバスの窓ガラスに激しく雨が叩きつけます。車窓からの景色は全く見えません。
畑デン、市営バスの車窓から
◎勢溜の鳥居付近
雨はだいぶ弱まりました。傘をさす人たちが行きかいます。
◇勢溜(せいだまり)の大鳥居
木製の鳥居の劣化により建て替えが行われました。2019年10月2日竣工。以前は木でしたが、錆に強い金属となりました。出雲大社の正門で、人の勢いたまるところという意味で「勢溜(せいだまり)」と呼ばれます。ここが参拝の入り口。
◎出雲大社本殿と、背後の八雲山
雲につつまれ幻想的
八雲山は、スサノオミコトが、初めて詠んだ和歌の題材です。ヤマタノオロチを退治し、櫛稲田姫と結婚した時に「八雲立つ・・・」と読みました。小泉八雲の名も、出雲の枕言葉、「八雲立つ」なのでこの歌との関連があるのでしょうか?
◎本殿
屋根の工夫
出雲大社の屋根は分厚い檜皮葺にでできています。厚さは1mほど重ねられいます。裏山の八雲山から下りてくる湿気を含んだ空気で傷みやすいため、檜の皮を何層にも重ねる工夫がされています。また勾配をきつくして雨や雪が流れ落ちやすいようにしています。
何気なく撮影した写真でしたが、八雲山の湿潤さと屋根の作りの関係を捉えていました。雨によって八雲山に雲がかかる光景を見ることができ、この場所の象徴的なシーンを納めることができました。特徴的な屋根はの工夫は、気象に合わせて作られたものであることを、新美の巨人たち:テレビ東京で知りました。
本殿裏側の木に生えるコケの様子からも、湿潤な環境を伺わせます。雨で水分をたっぷり含んだコケは、緑の深みを増していました。
◎十九舎
十九舎:八百萬神(やおよろずのかみ)
◎ 素鵞社(そがのやしろ)
本殿よりも最大のパワースポットともいわれていることを知りました。
屋根から雨がしたたる素鵞社
始めて出雲大社に訪れた時、ここに誰を祀っているのかもわかっていませんでした。それどころか神話も全く理解していないので、スサノオと言われてもどんな神かも知らない状態。出雲大社の主が、大国主大神だと聞こえてはいますが、それもまたどんな神なのか、因幡の白兎ってどんな話だったっけ?大国主大神とはどういう関係?
そんなレベルの知識だったので、出雲大社の建物を理解するには、知識が足りなすぎました。ただ無造作に写真を撮影してきただけでした。
しかし、なぜか、ここの屋根に降り注ぎ、滴り落ちる雨の雫を見ていたら、それを動画で撮りたくなりました。ここは、感じる人には何か感じさせる場所なんだそうです。何かの力が働いたのでしょうか?
◎急激な増水
「千家国造館」に向かう途中の川は、増水し流れが速くなっていました。激しく八雲山に降った雨が、急激に流れ出したのでしょうか?
◎勢溜の鳥居
参拝をして、勢溜の鳥居に戻ると、雨はあがり、鳥居の向こうには別世界が広がっていました。何か神々しさを感じさせられました。
このシチュエーションをもたらす参道の地形に秘密めいたものを感じ、何か意図的なものがあってこの傾斜が生まれたのでは?と感じていました。ボランティアさんによると、もともとこの土地が持っている地形で、意図的に作ったわけではないとのことでした。
〇日御碕(ひのみさき)灯台
お天気次第で、出雲の夕日スポット「日御碕」に行く予定を組んでいました。朝から土砂降りでしたが、午前中のうちに、名物古事記丼の予約を入れていたので、夕日の時間に合わせてバスで日御碕に向かいます。
夕日の時間に間に合うバスは、1日、4本。そのうち2本は午前中。15時と16時台のいずれかのバスを利用することになります。古代出雲歴史博物館には、日御碕行きのわかりやすい時刻表が用意されていました。(博物館は2020年4月23日まで休館)
◎出雲大社連絡所
15:16のバスで日御碕へ向かいます。
途中の海岸では、午前中のどしゃぶりは嘘のように青空もお目見えしてきました。ひょっとしたら・・・・の期待も高まります。
◎日御碕
しかし・・・・ 夕日に遭遇することはできませんでした。
これくらいの雲だと、チラリと太陽が顔を見せたりすることもあるのですが・・・・
しかしながら、散策途中の岩肌の色の違いや、大地のエネルギーを感じさせられながら、灯台に向かいます。
ここ日御碕は、奇岩や絶壁による自然の景観が楽しめるスポットです。「日本の自然百選」にも選ばれました。海食によって隆起した岩盤や柱状節理なども見られる場所です。
◎日御碕灯台
石造灯台としては日本一高い灯台で、163段の階段を上り、展望台から眺めることができます。
東洋一と言われる、近代産業の遺産である灯台の内部に入ることができる貴重な体験ができました。平成10年に「世界の歴史的灯台百選」に、平成25年には国の登録有形文化財に選定されています。
灯台内部には「不審船を見たら通報を」という貼り紙がありました。ニュースで見る遠いできごとが、この海域の話では、日常であることを実感させられます。
眼下に広がる断崖絶壁 岩の亀裂には、風景の科学を感じたり・・・
かすかな地平線のカーブから、丸い地球も感じたり?
夕日を見ることはかないませんでしたが、この場所を楽しむことができました。こちらには、遊歩道もあり、柱状節理なども見られるそう。見たかったのですが、帰りは16:50のバスを逃すと、次は18:20。1時間半、バスがありません。
さらに出雲駅からの電車の連絡も19:19。さらに松江しんじ湖温泉まで、1時間かかってしまいます。お天気も曇りで、奇岩も薄暗くてはよく見えないだろう・・・ということで、切り上げることにしました。
◎ 花房商店の古事記丼
日御碕を訪れる目的は、夕日の他にもありました。それは、名物の「古事記丼」です。灯台の利用時間について観光協会に問い合わせをした時に、ぜひお勧めと教えていただきました。
その時、雨が降ったり、天候が悪いとお店は早く閉まるので、気をつけてというアドバイスをいただいていました。
午前中、かなりひどい雨だったので、営業は何時ぐらいまでか、観光案内所からお店に聞いていただきました。来られるなら、開けて待ってますとのことでした。花房商店というお店で、海鮮丼では定評のあるお店です。夕日が見れなくても、地元の食が訪れる目的になるので、お願いしました。
たっぷりの新鮮な海鮮。丼ぶりメニューは好んで食べないのですが、ごはんにかかったたれが私好みでおいしかったです。古事記丼2,160円。お店の方によると、花房商店のお勧めは、ウニ丼だそうです。
「古事記丼」とは、地元で獲れたブリ・サザエ・ワカメをベースに、他にもその日手に入った水産物を乗せた海鮮丼。サザエ・ワカメは、「風土記」(古事記と同じくらいの時期に書かれた)に記載されている食材。古事記丼の名前の由来。醤油の代わりに秘伝のたれがかけられており、板ワカメをほぐして丼にかける。
島根県:日御碕で「古事記丼」の試食会を開催しました!(トップ / しごと・産業 / 水産業 / 地方機関 / 松江水産事務所 / 水産業の振興)
〇山陰地方の天候の特徴を知る
花房商店のお店の方と話していてわかったこと。この日のお天気は、台風の影響だとばかり思っていました。ところが「山陰地方は中国側から吹く湿った風が、中国山地にあたり、雲となって雨を降らせやすい地域」だったということがわかりました。出雲の地名も、雲が出ると書きます。夕日で有名な場所ですが、実は、晴れることの方が少ないようなのです。
引用:山地を境に異なる? 中国地方と四国地方の気候と農業 – 中学受験ナビ
夕日が高確率で見ることができるから、名所なのだと思っていましたが、そういうことではなかったのです。晴れたらラッキー!ぐらいに思っていた方がよいようです。
◎ブルーに染まる宍道湖の夕景
帰りの一畑電車の中から望む宍道湖。宍道湖の夕日には遭遇できませんでしたが、ブルートーンの夕景を見ることができました。
日御碕で、遊歩道散策をしていたら、帰りの電車は暗闇の中だったと思います。結果、よいめぐり合わせとなったようです。
〇最終日にやっと見た夕景
3日間、滞在して、やっと最終日、こんな夕景と遭遇・・・・
夕日に遭遇できたら、ラッキー!というつもりでいた方がいいのかもしれません。
■2回目 島根旅行:秋(2019.10月末)
〇1日目:午後⇒曇り
前乗りで午後に松江着。観光する時間はあまりないので、小泉八雲記念館へ。お天気がよければ、遊覧船でクルーズなども考えていましたが、この日、日没を見るのはむずかしそうなので中止。料金を払うとなると、確実に見れる時に利用したいと思ってしまいます。
◎対岸からの島根県立美術館
千鳥南公園あたりから
レイクラインバスに乗り、一周してみることにしました。どこにどんなスポットがあるのか確認しつつ・・・・ また、嫁が島西あたりから、レイクラインバスは、周回しています。これが、どのように走るのかも知りたかったのです。バスが通る道や、路線全体の把握をしておくと、松江の交通網も感覚的にわかりそうです。
〇2日目:朝⇒雨 昼⇒室内 夕方⇒雨
◎堀川めぐり
2日目の松江の移動は、船を利用しました。
またしても朝から雨です。しかし、船には屋根があるので心配はいりません。
橋の低いところは、屋根は低くなります。
お堀にしとしと雨が降り注ぎます。
川の両岸には住宅があります。台風などで浸水しそうです。しかし、浸水することは、ほとんどなかったと言います。これも、出雲の神様のおかげ・・・・ と船頭さんがおっしゃっていました。
木造の橋は、湿気の多いところでは、メンテナンスも必要です。
ビール工房のある「ふれあい広場」で降り、地ビールをちょっと飲んで小泉八雲記念館へ・・・
小泉八雲記念館は、室内なので、お天気は気にせずにすみました。
◎鎮守の守散策
記念館を切り上げて、15:30頃から散策。生憎の雨でしたが、鎮守の守によって、雨足が弱まります。
森の散策をしながら、松江堀川遊覧船乗り場へつきました。まだ乗船していない周遊区間を乗って全ルート制覇を試みました。
ところが、昨日からの雨で、お堀の水量が増えてしまい、橋の下をくぐれない部分がでてしまったようです。そのため、ビール工房のあるふれあい広場までしか行かないとのこと。このルートは、朝、利用してたので、移動手段を変えることにしました。
◎県立美術館のライブラリーと下見
まだ、ぽつぽつ雨が降っています。レイクラインバスで再び周回しながら、島根県立美術館の無料エリアを利用することを思いつきました。アートライブラリーに立ち寄ったり、予習のために図録購入したり、お土産の下見をしたり・・・・ 雨は、まだ降っています。この日も、夕日の気配はみじんもありませんでした。
美術館からのパノラマ 宍道湖うさぎが湖に向かっています。
〇3日目:朝⇒快晴 午後⇒曇り 夕方⇒雨
◎一畑電車からの景色
翌日日は出雲大社へ・・・ 前日が雨だと、翌日、晴れる確率は高いです。行きの一畑電車からの景色は幻想的でした。
雨が空気中の不純物を洗い流してくれるのか空気もきれい。景色もきれい。雨降りは残念ですが、翌日の幸運をもたらしてくれることが多いです。
朝日は上にあがり空から、水面を照らしています
山並みを覆う雲・・・
ウユニ湖のような一枚
田園風景
のろしのような雲
夏に訪れた時とは、全く違う表情を見せてくれました。
◎粟津稲生神社(あわずいなりじんじゃ) 高浜駅と遙堪駅の間にあるお稲荷さん。進行方向の左手に鳥居が20基並びます。電車が参道を横切るめずらしい神社です。
神社の鳥居 流れる様子(アニメーション)
◎宇迦橋の大鳥居
青空が広がっています
背後の山の稜線を見ていたら「山の端 いと近うなりたる」というフレーズが浮かびました。夏に見た時よりも、山の稜線がはっきり、くっきりしています。水蒸気が少なくなったからでしょうか?
◇宇迦橋の大鳥居
宇迦橋のたもとに建つ大鳥居。大正4年(1915)、大正天皇即位を祝い建てられました。鉄筋コンクリート製、高さは23,5m(出雲大社本殿より少し低い)額面は畳6畳。出雲大社には4つの鳥居があり、全てくぐると願いが叶うらしいです。
そんなことはつゆ知らず、目的は旧大社駅でした。その途中で遭遇。結果、4つの鳥居をくぐることができました。
◎旧大社駅
ここで、随分、時間をとってしまいました。いつも、スタートのと場所でゆっくりしすぎて時間がとられてしまう傾向がわかっていたのですが、ここでも・・・
旅先で見つけるアンドロポゴンを追いかけていたので、こんなところにも!? また、山の端が近い! 風景から読み解く科学も最近のマイテーマ。
◎ボランティアガイドに急遽参加
13:00~14:30
〜神々の都あるき〜 出雲大社ご参拝定時ガイド | むすぶらり
出雲大社を回る、ボランティアガイドがあることを現地で知りました。最初に出雲大社に訪れた時は、概要が全く把握できてませんでした。事前に読んだり調べたりしても、予備知識がないので、入ってきません。訪れたあとも、あまり興味を持てなかったのですが、神話の動画を見て、全体の流れがわかると、少し見えてきた感じ。
ここは、現地で、ボランティアさんの話を聞いた方が早いということで、参加してみることに。だいぶ概略がつかめてきた感じ・・・・
1日2回ありますが、13:00からの回に参加。第二の鳥居。振り返ると雲が立ち込め初めています。
前回、見どころチェックもしていなかったので、肝心の大国主命を見ることもなく終わってました。
御大柱の発掘
古代歴史博物館にて 御柱
本殿
これらの関係が、やっと理解できた感じ・・・・
ボランティアツアーが終わると、待っていたかのに雨が・・・・
◎稲佐の浜
今回は、こちらで夕日を見る予定でいました。出雲の有名な夕日スポットです。前回は行けなかったので、マジックアワーの時間、滞在できるように、結構、綿密な計画を立てていました。
出雲大社から「歩き」「バス」「タクシー」を組み合わせて、いかに長く滞在できるか。パーフェクトチケットの恩恵にあずかるため、バスを可能な限り使うことを基本にしました。しかし、乗り継ぎの待ち時間を考慮すると、歩いてもほぼ同じ時間。場合によっては、バスが遅くなることも。ロスタイムを考えたらタクシ―なのですが。あれこれ考えていたのですが、観光案内所には、こんなにスッキリわかりやすい一覧になってまとめられていました。日御碕までの時間も連動しています。
タクシーを使うのがロスが一番少ないのは、わかるのですが、帰りはあの場所で待機はしていないだろうし、呼んですぐに来てもらえるのかもわかりません。予約はできるのかなど、観光案内所で確認。とりあえず、「〇時に、どこへ迎えに来て欲しい」ということを伝えておくとよいということで、電話番号なども教えていただきました。
ところが、夕方になったら、雨が降り出し、次第に強くなり雲が立ち込めてきました。もしかしたら、見えるかもに賭けるには、移動経費が・・・・ ということで今回も見送ることにしました。
全国の八百万の神が、この浜からおいでになり、十九舎で休憩されると知りました。訪れたのが神在月に近かったこともあり、タイムリーだったので、良い機会だと思ったのですが、また別の機会に期待。
その分、古代歴史博物館で、時間をとることができ、シアターでビデオを見て、神話の理解を深めることができました。
◎ぜんざいをいただく
出雲大社入り口のご縁横丁の中にある「ぜんざい餅」でぜんざいをいただくことができました。こちらのお店は、3月~11月まで、8:30~18:00の営業時間。17:00になると神門どおりのほとんどのお店がしまるので、助かります。
参道に散見されるぜんざい。出雲大社とどういう関係があるのかと思ってましたが・・・
出雲では神在祭のとき、「神在餅(じんざいもち)」を振舞っていました。その「じんざい」が出雲弁(ずーずー弁)で訛って「ずんざい」、さらには「ぜんざい」となって、京都に伝わったといわれています。 ぜんざい発祥の地が出雲であるということが、江戸初期の文献、「祇園物語」や「梅村載筆」(林羅山・・・儒学者)、「雲陽誌」にも記載されています。
引用:神在月|出雲観光ガイド【出雲観光協会公式ホームページ】
〇4日目:朝⇒快晴 午後⇒雨 時々雲間から光
◎島根県立美術館
宍道湖と彫刻 お天気もすっかり晴れました。最終日やっと晴れそうです。
ところが・・・・ またもや急に雲行きが怪しくなり・・・・ とうとう雨が降り出しました。
◎ ボランティアガイドツアー
この日は、「感動!松江の夕日ショー 宍道湖の夕日は縁の道」というガイドツアーがあり、8月に来た時にそれを知って、ぜひ今度はと思っていました。残念なことに10月で終わってしまうとのことでしたが、最後、ギリギリで参加できました。幸いなことに(?)参加者は一人。個人の希望に合わせたガイドをしていただくことができました。
これまでガイドされてきたさまざまな経験も伺うことができました。また夕日の撮影に来られていた、地元の方とお話できたのも、ボランティアさんがいらしたから。(夕日写真を撮影に来ている方には、声をかけづらい・・・)
夕日を見るためのポイント、そしてガイドをする上でのポイントなど、多岐に渡るお話を伺うことができました。
山陰合同銀行本店展望台に立ち寄っていただきました。丁度、雲間が切れて光のシャワーを見ることができました(14:05) そのあと、散策をして美術館に戻ると、すっかり雲が広がってしまいました(16:28)
晴れ間に差し込む光は一瞬のできごとです。この時間帯に、ここにいることができたからこそ遭遇できました。宍道湖湖畔の低い目線だったら、このような光景は見えたでしょうか? ここに来る時間がちょっとずれていたとしら・・・・ 一瞬、一瞬の出来事と、どんな風に遭遇したり、かかわっていけるのか・・・・を考えてしまいました。
◎山陰地方の天候の特徴を知る
地元の方と話していてわかったこと。訪れた日のお天気は、台風のためと思っていました。ところが山陰地方は、雨や曇りが多い地域だとわかりました。出雲の地名も、雲が出ると書きます。夕日で有名な宍道湖ですが、実は、晴れることの方が少ないのかも・・・・
夕日が高確率で見ることができるから、名所なのだとばかり思っていましたが、そういうことではなかったのです。晴れたらラッキー!ぐらいに思っていた方がよいようです。
地元の方でも、本当にきれいな夕日に遭遇することは、なかなかないようです。ちなみに、川京の女将さんによれば、2月の夕日が一番きれいで、見える機会も多いそうです。
■3回目 島根旅行:冬(2020年2月)
合計11日間、島根の旅をしましたが、始めて雲のない空の夕日と遭遇しました。また、マジックアワーの魅惑的なカラーグラデーションにも見ることができ、海も同じ色に染まっていました。
https://twitter.com/korokoro_art/status/1232511285956415488
#嫁ヶ島 宍道湖の夕日スポット。日没前のゴールデンアワ―の黄金色の夕日と、日没後のブルーアワー。日没前後30分、マジックアワー。 pic.twitter.com/0pb3xMeYrv
— コロコロ (@korokoro_art) 2020年2月26日
かと思ったら、雪に覆われた野外彫刻や、荒れる宍道湖にも遭遇
目まぐるしく変わるお天気、雨、曇り、雪、晴れ間、すべてを体験しました。
関連:■島根県立美術館と夕日
■お天気は神様の贈り物
島根の夕日のツイートで、時々目にするのが「こんな夕日はめったに見ることができないと地元の人も言っていた」という話。このことからもわかるとおり、夕日で有名な場所ではありますが、すっきり晴れることは、あまりないのが現状のようです。
地元の郷土料理店の女将さんから、2月がベストと言われ、確かに雲一つない夕日を見ることができました。その一方で、雪や雨、風にも見舞われました。晴れの日が多いというわけでもないようです。
出雲地方のデータですが、上記から、湿度が低いことが判ります。それによって空気がクリアに見えるのかもしれません。あるいは、風が強いので、雲が出ても流されやすいとか、地元の方のいろいろな経験値があってのお話かもしれません。
いずれにしても、この地域で、夕日を見ることができるのはとてもラッキーなことと思っていた方がいいかもしれません。神様がくれた最高の贈り物。
雲隠れしている時は、アマテラスが岩戸にこもってしまったのでしょう。太陽が出ていなくても、こちらが楽しそうにしていたら、気になって顔を見せてくれるかもしれません。
■関連記事
【宍道湖の夕日】
〇■宍道湖周辺の夕日スポット
〇■宍道湖の夕日を見るコツは? あきらめない チャンスを逃さない
〇■島根旅行記:松江・出雲 3回訪れて見えた目まぐるしく変わる山陰のお天気
↑ ここ
【島根県立美術館】
〇■島根県立美術館:夕日の見える美術館の見どころ(無料開放を中心に)
〇■島根県立美術館:アクセス おすすめは徒歩&バス便利用時の注意
〇■島根県立美術館:野外彫刻(岸公園)
〇■島根県立美術館:野外彫刻 『WAVING FIGURE』 建畑覚造
〇■島根県立美術館:宍道湖うさぎ 噂を追いかけてみる
【企画展】
〇■島根県立美術館:黄昏の絵画たち 近代絵画に描かれた夕日・夕景
〇■島根県立美術館:柳宗理デザイン 美との対話