宍道湖が見渡せる夕日のスポット、島根県立美術館の前の湖畔に、12羽のうさぎが飛び跳ねています。ここを目的に訪れる人も多い人気スポット。季節を変えて訪れ表情を納めました。宍道湖うさぎにまつわる噂も追ってみました。
■2019.8月 夏
日没が近づき、じっくり見ている余裕がありません。時間がない中、渾身の(?)一枚。多くの人が撮影するウサギ。あまり撮影しなさそうなアングルを狙って・・・・
全部で12羽。 ウサギのポーズは、3種類ありますが、基本のポーズは2種類。後ろ足で蹴っているポーズと前足で着地しているポーズ。これを交互に配置させると、ぴょんぴょん飛んでいるような動きを作り出します。しかも、筋肉もりもりで、大地を力強く蹴る躍動感が伝わります。筋肉の表情はリアルなのでしょうか? また海に向かって駆け抜けていく軌道は、うさぎの習性なども、配慮されているのでしょか?
■2019.10月 秋
〇先頭のうさぎに注目
前列のウサギだけ、唯一ポーズが違います。直立状態。遠く湖をみつめています。出雲大社を見ているのかな?と思ったのですが、どうも違うようです。
〇パノラマ加工を狙って連続撮影
パノラマ作成を狙って連続撮影
〇海に向かうウサギたち
描く軌跡を追ってみます
見る角度によって弧の描き方も変化
芝生にトラックのようなラインが・・・・・
■宍道湖うさぎにまつわる話
〇2番目の背中をなでよう
宍道湖側から数えて2番目のうさぎに優しく触ると幸せが訪れるという話が・・・ 20年の年月が‥‥
(左)2番目のウサギの背中・・・・ツルツル
(右)他のうさぎ
〇西を向いてさわろう
さらに西に出雲大社があるので、西を向きながらなでるとより効果があると言われています。
googleマップで「宍道湖うさぎ」の場所を検索しました。すると、2番目のウサギにピンの先端がポイントされていたのでびっくり。上の地図で、右側のポインターのあたりを拡大していくと、12羽のうさぎが確認でき、2番目のうさぎにポイントされています。
〇宍道湖産のヤマトシジミをそなえる
そして、宍道湖産のヤマトシジミを供えると効果が倍増するという噂もあるようです。
シジミの種類が指定されているようでう。(⇒*1)
2番目のウサギの回りには、クローバーが密生しています。昔の写真を見ると、こんなに生えてはいません。もしかしてだれかが植えたのでしょうか? そこから増えたとかか? ここで四つ葉のクローバーをみつけることができたら、さらにご利益があるかも・・・・なんて、噂も加わわるかも。
2番目のウサギをさわるために、人が集中するのか、その回りの芝生が剥げてます。
〇これらの噂の出所は?
asahi.com(朝日新聞社):「宍道湖うさぎ」2体目にご利益?シジミ供え効果アップ - 列島こんな話
によると
同美術館でもうわさの出どころはわからず、口コミや旅行雑誌などに掲載されたことから広がったようだ。
自然発生的に、口コミが広まり、それを旅行雑誌などが取り上げ、広がっていったと推測されているようです。
八雲は、民話や伝承には真理があると語っています。
なぜ2番目のウサギが指定されたのでしょうか? シジミを添えるのは、宍道湖の名産品だからと想像されます。さらにヤマトシジミという品種まで指定されることになったのは? 特に指定をしなくても、この一帯でとれるシジミはヤマトシジミなのに・・・・(日本でも流通の99%がヤマトシジミ)
ヤマトシジミを供えるという噂をたどってみましたが、その話は、この新聞記事ぐらいしかみあたりませんでした。地元で伝わっているのでしょうか?
西の方向、出雲大社の方に向かって・・・というのは、この地方なら、当然、そのような謂れがあってもおかしくありません。
↓ こちらには、地元の人も知らない、縁結びスポットがいっぱいあるというお話や、
「西を向いて」いてという話の由来について、もしかしたら・・・・という推測などが、紹介されています。
■2020.2月 冬
雪原を走り抜ける雪うさぎ コマ送りの動画みたいです。ウサギの行動パターンも研究した上での配置に感じられます。
宍道湖うさぎのベストショット。ウサギが駆け抜ける軌跡も美しいし、雪とウサギはお似合い!
■製作者について
「宍道湖うさぎ」薮内佐斗司 1999
■新美の巨人たちにて
旅人・佐野史郎を“法隆寺生まれ法隆寺育ち”の高田聖子が案内!新美の巨人たち 1時間SP「法隆寺の秘宝」 | テレ東からのお知らせ : テレビ東京
上記番組内で、仏像の作り方の解説があり、薮内佐斗司氏が登場。作風から、若手の方と思っていたら、東京芸術大学大学教授、保存修復の専門家であることを知りました。また、澄川 喜一氏のもとで学ばれたそう。作家のプロフィールが見えてくるとまた、作品の印象が変わります。
修復の藝大教授・・・ 過去に修復関連の研究室がかかわった展覧会を見た時に・・・
アーティストである仏師をより理解するために、仏像の模刻、修復作品も展示されています。これらは東京藝術大学保存修復彫刻研究室(籔内佐斗司教授)とのコラボによるもの。
せんとくんのデザインもされているそう。