「ななつ星」で有名な水戸岡デザインの「ロイヤルエクスプレス」が横浜ー下田間を運行。九州に行かなくても豪華列車に乗るチャンス! 応募のコツは? 参加にあたっての疑問、そして当日のサロンの様子などを紹介。サロンはカフェとして一般利用も可能です。
- ■出会いはJR横浜駅
- ■プラン選び
- ■抽選に当たるコツ、対策は?
- ■抽選は無作為らしい
- ■倍率は?
- ■ロイヤルラウンジで出発前のひととき
- ■いよいよ車内へ
- ■あんな疑問 こんな疑問
- ■「ザ・ロイヤルカフェ横浜」 水戸岡デザインをだれでも体験
- ■関連
■出会いはJR横浜駅
7月のとある日、横浜駅にこんなトレインが止まっていました。これはなんだ? と思って調べたら、「横浜ー伊豆急下田」間を結ぶ観光列車で、東急と伊豆急が運行しているそう。到底、手の届かない旅行プランかだとばかり思っていたら、食事だけのプランがあるとのことでした。
■プラン選び
〇 プランは2種類
・「クルーズプラン」 :旅館宿泊 往復 往復の食事 13.5~15万
・「食事つき乗車プラン」:宿泊なし 片道 食事だけ 2.5~3.5万
宿泊を伴う「クルーズプラン」は、10万を超える高額ですが、食事付のプランは2種類で次のとおり。
〇「ゴールド」「プラチナ」の違い
「ゴールド」「プラチナ」の差額は1万円です。その差額の違いがどこにあるのか・・・目に見えない細かところで差があります。プラス1万円の部分に価値を見るかどうかはそれぞれ・・・・
〇「プラチナ」一本狙い
「ゴールド」「プラチナ」の差額は10000円。ところがこの10000円の差で、10万円のクルーズプランと同じ車両に乗ることができ、お料理も同じものがふるまわれます。お食事中の演奏も一緒に体験できるわけです。しかも内装は、あの豪華列車「ななつ星」を彷彿させると言います。ななつ星なんて絶対に利用することなんてできません。としたら1万円の差額で、「ななつ星」(90万ですって!)まで体験できるとしたら・・・・ 絶対にお得だと思いました。もうこれは「プラチナ」一本狙いでいくしかない! ちなみにプラチナプランの枠は10席でかなり難関と思われます。
■抽選に当たるコツ、対策は?
〇選ぶ日は?
・金曜と月曜出発、どの曜日に人は集中しそうでしょうか?
・カレンダーの中で集中しそうな日は?
・連休などを考慮しながら応募の少なそうな日を選びます。
結局、参加する側の予定が優先されてしまったわけですが‥‥
〇応募
・第三希望まで記入します。行ける日が限定されたので全て同じ日にしました。
・プランもすべてプラチナに。1万円の差額なら「プラチナ」しかないと思ったので。
〇抽選は無作為?
・懸賞の応募などは、厳正なる抽選と言っても一言コメントがきく場合があります。気の利いたコメントを書いておくと、考慮される可能性があるかもしれません。
本当に厳正なる抽選なのか、コメントが考慮されるのかを見極めるのがポイント。おそらく考慮されているだろうと判断しました。
〇どんなことを書いたらいい?
・鉄道を運行するには目的やターゲットがあります。
・その目的を考慮して、それにあうようなコメント。
・旅行を楽しみしていることのアピ―ル。
・企画側が力を入れたことへの評価。
などを、簡潔にコンパクトに。
これらが功を奏したのでしょうか? 倍率の高い金曜の10席しかないプレミアムコースに当選しました! 友人が別の日に申し込んでいたのですが、外れたと言っていました。 何も書かなかったようなので、コメントを入れておくのは効力ありと判断。
■抽選は無作為らしい
ところが、その後、いろいろ話をしていて、どうもこのような攻略は必要なさそうです。結論としては、厳正なる抽選が行われているようです。
〇一人でも当選する
それは、一人の申し込みを受け付けていてこ実際に当選していて、しかもクルーズコースの一人参加の方が当選していることがわかりました。収益のことを考えたら、一人よりも二人申込を優先させたいはず。表向き受け付けを行っていたとしても、一人客はふるい落としていると思っていました。実際に一人で参加された方がいることがわかりました。
〇2度目でも当選
さらに、2度目の当選者もいるということです。なかなか当選しにくくなってくると、すでに参加している人は避けて新規の人を優先しそうです。が、2度目の乗車の方というのもすでにいらっしゃるとのことでした。
〇東急沿線は有利ではない
またロイヤルエクスプレスは、東急沿線の利用客に、下田を誘致するといった目的もあると聞いていたので、「東急沿線や東急線利用客の方が有利なのかと思っていた」という話をしたのですが、「そんなことはありません。今回も大阪など関東圏でない方が参加されています」とのことでした。
〇厳正なる抽選らしい
もしかして、本当に厳正なる抽選なのかも・・・・ と思っているところに、今回、予定していた主人がいけなくなってしまいました。「再度、申し込んでも当選はむずかしいですよね。」と伺ったところ、「2度目の方も当選されているので、ぜひ申し込んで下さい。こちらでは何度目の参加かというデータは把握していますが、抽選には関係ありません」と、おっしゃっていました。
■倍率は?
〇メディアの影響
運行が始まると、テレビニュースや雑誌などでも紹介されるようになりました。極めつけは、NHKのプロフェッショナルのOAではないでしょうか?
OA後、サイトがダウンしたほどだったと言います。これによって資料請求も非常に多くなったと伺いました。
いろいろな雑誌などで、倍率の記載を目にしたりもしましたが、下田新聞で最も人気の高かったプラチナクラスが10倍強、初日のプラチナは17倍(日経トレンディネット)との話があります。
(⇒下田新聞 | まるで走る絵本 下田に向かって走るThe Royal Express いち早く画像でご紹介)プロフェッショナル効果かでさらに上がっているかどうか…
(⇒横浜-伊豆の豪華列車を体験 ピアノ演奏にコース料理 - 日経トレンディネット)
〇当選発表後の追加募集
〇発表後、キャンセルする人もいるようです。抽選に漏れても、繰り上げ当選のご連絡が入ったと友人が言っていました。
〇またHPで追加募集のお知らせもあるようなので気を付けておくといいでしょう。
〇参加した日の状況
〇月曜と金曜では、金曜日が人気。
〇クルーズプランの方が人気で満席。次に「プレミアム」 ゴールドが若干あきあり
〇子供プランの申し込みはなかったそう
〇下田からの便の方が取りやすい
〇全国から参加あり 前泊する方、当日、朝イチで来られる方
あれこれ、攻略を模索せず、無心で応募するのがいいのかもしれません。
■ロイヤルラウンジで出発前のひととき
「ザ・ロイヤルエクスプレス」のプレミアム感を味わえるのが、出発前の集合場所としてラウンジが用意されていて、出発までお茶を飲みながら過ごすことができます。集合は出発時間の30分前、11:20ですが、1時間ほど前からオープンしていて入れるようです。
少し早めに行ってゆっくりと思っていたのですが… 到着したのは、集合時間ちょっと前。すでに中は一杯でした。
案内されたのは、奥の人が少ないスペース・・・・
一人を配慮されてのことかと思っていたのですが‥‥
こちらは、8号車に乗車する人たちだったことがあとでわかりました。
ロイヤルエクスプレス内部の設え 組木細工のパーテーションで区切られています。
▼配布物 座席チケットやおみやげパンフレット
大きな荷物を持参の場合は、荷物を預けるタグなども入っていました。
〇飲みもの
飲み物は各種そろえられています。カウンターに行ってオーダーします。
コーヒーはコーヒーハンターの異名をとるミカフェートの川島良彰氏によるものです。
〇グッズ販売
車内販売されているお土産も展示されていました。
乗車中は思ったよりも時間がありません。早めにこちらに来て、あらかじめお土産のめぼしをつけておくといいでしょう。(車内には他にもあります)
〇早めにサロンへ
集合時間よりも、1時間ほど前にオープンしているようです。内部の撮影をしたい場合は、早めに入って、人のいないうちに・・・・ どんどん人も増えるので、遅くなればなるほど、撮影しにくい状況になります。入口を入って左側にもブースがあったのですが、そこに立ち入って撮影はしにくい状況でした。
▼「クルーズプラン」の方は、となりのロイヤルラウンジで、部屋は別のようです。
まだ人が来ていなければ、撮影もさせていただけるみたいです。その他、細かなところを撮影したい場合も、早めの行動が吉。
飲み物も何種類かあってお変わりもOK。(車内でも提供されるので飲みすぎないように・・・・)
■いよいよ車内へ
〇電車の構成
配布物の中に、全体の見取り図がありました。車両全体の状態がよくわからなかったのですが、見取り図をいただいてやっと理解ができました。次のような構成になっています。
「1・2号車」 「ファミリーカー」家族向け
「3号車」 「多目的車両」 食後の音楽演奏(結婚式や会議、展示会)
「4号車」 「キッチンカー」調理専門
「5・6号車」 「食堂車」
「7・8号車」 「プレミアム・カー」
▼【5.6号車】プレミアムの食事車両
▲【1号車】ゴールド 子供ルーム
【2号車】ゴールド
▼【7号車】クルーズクラス(?)
【8号車】プラチナクラス 食事のみ
▲【4号車】キッチンカー ▲【3号車】多目的車両
〇乗車案内
ゴールドクラスの1号車から順に案内されます。8号車は一番最後でした。パーテーション奥に残った人たちが8号車の乗客でした。サロンは号車ごとにまとまって座席案内されていたようです。
移動は北口を利用してJRのホームへ・・・・
〇乗車前の記念撮影
いよいよ乗車です。車掌さんは女性。 このライトの回りの制作が大変だったとか
深いブルーが港ヨコハマと下田の海をイメージさせます。
みんな思い思いに写真撮影。記念撮影は、スタッフさんが積極的にお声をかけて撮影されています。8号車は一番最後の案内となるので、出発までの時間がありません。1号車、2号車だと電車の撮影など余裕をもってできそうです。
映り込みがかなり強いので、なかなかサイドからの撮影はしにくい感じです。
■あんな疑問 こんな疑問
さて出発の日を迎えるまでにあれこれ疑問に思ったことを紹介・・・・
〇予約の変更 キャンセルについて
今回、主人が行けなくなってしまいました。その場合、キャンセル料が発生する11日前まであれば、1人の参加に変更も可能です。あるいは変わりの人とチェンジすることも可能でした。友人をあたったのですが、参加できる人がおらず、一人で参加することにしました。キャンセルしたあと、同行者が見つかっても、一度、キャンセルしてしまうと参加はできません。
キャンセル料が発生する前にキャンセルした場合、その後、追加募集をして、変わりの方と同席になるのかなと思っていました。ところがそのようなことはないそう。一人参加の募集も行っているけども、この場合も相席はないそうです。この問い合わせで、もともと一人募集もあることを知りました。
〇ドレスコード
ゴールド・プラチナともに、サンダル(ビーサン)での乗車は、ご遠慮下さい。とあります。また「プラチナ」は、男性は襟付きシャツ、女性は襟付きシャツまたはワンピース着用を推奨。となっています。
女性の襟付きというドレスコードは初めてです。通常よりフォーマルよりということでしょうか? お食事がメインの豪華列車のツアーです。パーティー仕様のいでたちを求められているということでしょうか? 靴もヒールの方がいい? バックは?
でも、旅行なわけだし、下田で観光をすることを考えるともう少しカジュアルでもよさそうだけど… と思ってしまったのです。
いわゆる、行楽地のホテルレストランで、ビーサン、ジーパン、タンクトップはダメといった感じでとらえておけばよさそうです。下田で散策するなら歩きやすいウォーキングシューズでもOK。事前にお問い合わせしてみたのですが、そんなに気にすることはなくて、華美な方はいらっしゃらないということでした。返っておしゃれしすぎると浮くかも(笑)
ちなみに「プラチナ」(食事のみ)参加者の移動状況
〇食事だけの「プラチナコース」は肩身が狭い?
「プラチナコース」は、宿泊を伴う「クルーズコース」に参加する人たちの空間を間借りするような感じで、肩身の狭い思いをするのかしら? とちょっと思っていたのですが、それは杞憂でした。
「プラチナコース」10席に対し、「クルーズコース」最大30席。おそらく7号車と8号車で、「プラチナ」と「クルーズ」を振り分けしているような気がしました。4人のグループ席は7号車にあるので、混在するようですが、独立性の高い席になっているので気になりません。8号車は中央にキャビンを挟んでいるので、そこでもセパレートされているかもしれません。いずれにしても、「プラチナ」は間借りしているという印象は全く受けませんので安心です。
〇本を読む時間はある?
ゆったり読書をしながら優雅な旅。本は持って行った方がいいでしょうか?
3時間は、あっと言う間に過ぎてしまいます。食事で2時間。途中「伊豆高原駅」で停車時間が30分。乗ったらすぐにウエルカムドリンクがあって、食後にコンサート。 車内の散策をして、写真を撮影して、お土産を注文したり・・・・ となると、ゆったり本を読むというのはかなり難しい状態です。持参してもおそらく読む時間はないと思います。(薄い「国宝100」を持っていきましたが、開くことはありませんでした)
〇図書席に本はある?(プレミアムのみ利用可能)
後部が書斎エリアで、図書席になっています。そこには備え付けの本はあるでしょうか?
水戸岡氏の本や、静岡関連、デザイン系の本が置かれています。わざわざ持っていかなくてもこちらから選ぶといいでしょう。普段、目にしない本を手にするいい機会です。
▼伊豆関連 ▼洋書
▲海洋関連 ▲水戸岡関連
▲デザイン関連 ▲海洋 デザイン
〇一人の参加ってどう?
私は一人であちこち、でかけて泊まったりすることを厭わないので、全く心配は感じていませんでした。女性同志だと、おしゃべりに没頭してしまい、自分の見たいこと、聞きたいことを逃してしまうこともあります。一人だからこそ楽しめるメリットというのもあります。
スタッフの方は、みなさん気にかけて下さっているようで、いろんな方から、ちょこちょこお声かけしていただいました。乗車する前から「車内をいろいろご案内できますのでお声かけをかけて下さい」とか「写真も撮影ポイントや、こうやって撮影するともっとよく映るといった撮影の方法もありますので…」ととってもフレンドリーでした。
一人で旅行というのは、本人が気にするかどうかで、回りは思っているほど気にしていないものと思っていました。そうは言っても、今回のように限られた車内空間で同じツアーを共にすると「あっ、一人で参加なのね…」という視線はあるのかもしれません。
それを気にするかどうかなのですが、下田への旅は、あっという間です。一人参加でも十分楽しめます。それぞれ、自分の時間を、思い思いの場所で過ごしているので、指定された座席に座っている時間の方が少ない状態です。そのため、同じ車両の方とすれ違うことがほとんどありませんでした。
■「ザ・ロイヤルカフェ横浜」 水戸岡デザインをだれでも体験
さて、客室専用ラウンジをご紹介しましたが、この空間は、なんと乗車しなくても利用することができます。「ザ・ロイヤルカフェ横浜」として、運行されていない日は、営業されているそうです。(当初、この場所は秘密の場所なのだと思っていました)
店内は、水戸岡氏がデザインされているので、列車内の雰囲気を味わうことができます。床の寄木作りや組子細工のパーテーション、飾られた絵など、ロイヤルエクスプレスと同じです。また、コーヒーもコーヒーハンターの川島良彰氏の豆です。これまで飛行機や船のファーストクラスの旅に提供してきた実績を持つ方が提供するコーヒーが飲めるというのは貴重です(コーヒーの種類は、ロイヤルエクスプレスと違うようです)
〇場所は…
東急線の地下2階から地下1階にあがるエスカレーターに、ブルーバックで「↑」の看板があります。
また、各線が連絡している「中央通路」から、東横線の乗り場(渋谷側)のエスカレーターを降ります。(地下1階から地下2階へ) エスカレータを降りたフロアは地下2階。「ザ・ロイヤルカフェ横浜」はこの地下2階にあります。ちょっとわかりにくいですが、踊り場のあたりに、下記の案内があるのでここを直進すると・・・・
カフェが見えます。
まだ、存在をあまり知られていないのでちょっとした穴場のカフェになりそうです。
(続き)■ザ・ロイヤルエクスプレス:伊豆の海を見ながら静岡の食と