ポーラ美術館では、「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」と題した初の現代アート展が開催されています。開催に先立って行われた内覧会の開会式や作家の解説、企画展メニューなど、ダイジェストでお届けします。
*写真撮影、フォトムービーは許可を得ております。
写真によるムービーです。
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■ポーラ美術館 ファサード
〇エントランスへのブリッジ
ポーラ美術館 エントランスへ向かうアプローチの中央には彫刻のお出迎え
館内に向かっているようでもあり、こちらを見ているようでもあり…
〇正面入り口
「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」 が2019 年 8 月 10 日(土)から 12 月 1 日(日)まで開催中。
〇エントランスの扉
彫刻家・板東優氏による木製の扉で、2014年にリニューアルされました。ポーラ美術館の重要な収蔵作品「睡蓮」の作品から着想を得て、彫刻を施しました。自然をモチーフにしたやわらかな表情で私たちを出迎えてくれます。
〇アトリウムギャラリーへ
2階のエントランスからエスカレーターを下ります。
左手のエリアに注目です!
様々なトーンの赤で敷き詰められた作品が目に飛び込んできます。
© tomomihanzawa
このコーナーは、公益財団法人ポーラ美術振興財団が、若手アーティストに助成を行い、それを受けた現代美術作家の活動を、紹介する「アトリウムギャラリー」です。
第9回目となる今回の展示は「半澤友美 The Histories of the Self」展が開催されています。独自の手法で漉いた紙で構成されるインスタレーションです。
© tomomihanzawa
この日、行われるギャラリートークを控え、最終チェックをされているのでしょうか?エスカレーターから展示の調整している様子が目に入ってきました。
2階のエントランスからエスカレーターを下る時、眼下の「アトリウムギャラリー」は注目です。ここは、作品を俯瞰した高さから眺めることができるポジション。作家の方たちも、このアングルからの見せ方をいろいろ趣向をこらして作品作りをされているようです。ぜひお見逃しなく!
■開会式
開会式に備えてあわただしく準備が進められているようです。
木島俊介館長によるご挨拶で開幕しました。
ポーラ美術館では、初の現代アート展。12組のアーティストとポーラが所蔵する 「世紀の巨匠たちと現代アート」の作品が奏でるシンコペーションは必見です。
■展示会場
〇入口
〇巨匠モネと現代アートの競演
巨匠モネと現代作家の作品が並べられています。時代の違う2人が、水面のうつろいをどのようにとらえたのでしょうか?
水の流れや動きによる「時のうつろい」は、時代や環境の違う中でも、久しくとどまることのない水面が捉えられています。
セレスト・ブルシエ=ムジュノ 《クリナメン v.7》 2019年 ©Céleste Boursier-Mougenot
(左)セレスト・ブルシエ=ムジュノ 《クリナメン v.7》 2019年
©Céleste Boursier-Mougenot
(右)クロード・モネ 《睡蓮》 1907年 ポーラ美術館蔵
白いボールが、偶然の衝突によって音を奏でます。
ボールは、あっちにこっちに移動して音は重なりあい、不規則なリズムも生まれます。
水面には、背景の森の影も映し出しています。
水の動きは、どこから生まれているのでしょうか?
奥の方に水流の源がありそうです。
モネは水面に柳の映り込みを描きましたが、ここには、見学者の影が映っていました。
窓からの光と緑が水面に反射しています。
目線の高さが変わると、白いボールの影は、器から離れて水中で揺らぎます。
■レストラン「アレイ」
〇企画展限定コースメニュー「シンコペーション」
現代アートとコラボによって奏でられるハーモニーが、お料理のメニューとなりました。
〇オードブル:海老のフリット アサリのグリーンソース
出展作品《クリナメン v.7》をイメージしたオードブルは、何をイメージしているのでしょうか? 丸く形どられた海老のフリットに丸く繰りぬいたかぼちゃや玉葱がちりばめられています。グリーンのソースはもしかして・・・・
(左)クロード・モネ《睡蓮の池》1899年 ポーラ美術館蔵
(右)ミュージアムショップ 風景
出展作品《クリナメン v.7》をイメージしたカクテル(*レセプション限定 レストランメニューにはありません)
レストランメニューの詳細については、料理長のインタビューを交えたレポートを、VOKKAにて紹介の予定(9月末頃)
メインビジュアルにも使われているセレスト・ブルシエ=ムジュノの作品は、2012年、東京都現代美術館 「アートと音楽」でも、展示されたことがあります。
他にもいろいろな場所で展示されてきました。
音楽とアート。場所が変わり、ポーラ美術館が誇る印象派の巨匠モネが加わると、現代作家がとらえた水の移ろいとの対比が生まれます。一つの作品を、いろいろな形でとらえて楽しむことができます。
■展覧会概要
・会 期:8/10(土)~12/1(日) *会期中無休
・開館時間:9:00~17:00(最終入館は 16:30)
・T E L:0460-84-2111