ミケランジェロ理想の身体がニコ生で放送。その後の反響がすごい。タイミングよく講座もあったので再訪。飯塚学芸員の一言。「お尻に注目してください」というアドバスをもとに、撮影可能なラオコーンのお尻にスポットをあてて撮影してきました。
■初めて見た時のお尻
こちらは、初めて見た時に撮影したもの。お尻は言われる前から注目してたぞ~と、ちょと鼻高(笑)
息子1のお尻は、ほんとプリプリ、ムチムチ、すべすべ・・・・ 思わず触りたくなります(笑)
息子2のお尻は、布で隠れてしまってよくわかりません。プリプリ感は、半減。一方のラオコーンのお尻は・・・・ ちょっとアレレな感じ。さすがにこれ、ドアップで撮影するのははばかられてこの写真しかありませんでした。
ラオコーンの左のお尻にくぼみが… 尻えくぼ?
■再訪して、再度、息子2とラオコーンのお尻を観察
〇ラオコーン
やっぱり変(笑)左右のバランス、肉付き。正中線のねじれ具合・・・・ べたっと平面に接しています。《プットーとガチョウ》の子供のお尻が、やわらかくてムニュムニュ。得も言われぬ雰囲気を出していました。それに対するようにラオコーンには、ぜひ、ムキムキの反発力のある筋肉。鍛え上げた筋肉が床を跳ね返すような力強いお尻を見たいところ。
後ろだから手を抜いちゃったのかな?(笑)と思ったりしたのですが、もしかしたら、大理石の上部の重さを支えるため、どっしと面で重量を受けられるようにしているのかもと思いました。
〇息子2の隠れた部分を左右から
息子2のお尻は隠されています。こちらの若いプリプリも見たかったな・・・ そうか!これも支えの役割を果たしているのかもしれません。
仕上がりが、大理石であることを忘れさせてしまうので、何で隠してるの? と思ってしまいましたが、彫刻のバランス保つためにいろいろな工夫をして支えを施していると聞きます。
〇息子1のほれぼれするお尻
改めて息子1のお尻。相変わらず美尻です。
■ニコ生での解説を写真レポ
〇2.5tを支える板
当初、ラオコーンの彫刻の重さは、1.5tと言われていました。ところが、実際に計ってみたら2.5tだったそう。(どうやって計っているのでしょう)
展示計画では、台座の上に飾る予定でいたそうですが、安全を期し取りやめに。鉄板を敷いて力を分散させています。
〇ラオコーンはパーツに分かれてた!
この台座を撮影していたら、彫刻が4分割されているのがわかりました。確かにこんなに大きなものを一体化して彫ったら大変。でも、パーツどうしのつなげるのも大変そうです。
〇絡みあい自らを締め付ける蛇
蛇が腕をしめつけているのだけども、自らも絡み合ってしめつけていて大変なことになっているという解説がありました。
初めて見た時も、この蛇、どうなっているのだろうと思っていたのですが、裏を見て納得。こんがらがって、こんなことになっていました。
■いろいろな撮影をしてみました
〇一般的な全景写真
よくありがちな全景写真
〇引いてみました
下がれるだけ下がってみました 人は消してます
〇バックから
バックに回り込んでみました
ちなみに、解説プレートの周りがぼんやり光っているのが「カッタースポット」という照明による効果という解説もされていました。
〇影でラオコーンを表現
ライティングのお話もあったので、ならば、影がどのように出ているか。影でラオコ―ンを表現できないかなと思ったのですが、影だけではやはり難しいです。
〇アーティスティック写真にチャレンジ
これまで自分が撮影するときというのは、気になったところをズームで・・・・が基本だったのですが、インスタ時代は、構図も考え、より美しい写真が求められるらしいということで、下記のレクチャーに従い、撮影してみました。
キーワードは、構図、余白、背景 あとは自分で・・・・ と思ったのですが、撮影した写真を見たら、あまり変わり映えせず・・・・
ラオコーン、蛇、子供のの視線の交錯
左上から、右下に重心を流す。ラオコーン、子供、蛇の視線を右下方向へ…
この彫刻の一番のポイント。お腹から上の上半身のひねりにフォーカスをしたのだけどぼやけぎみ・・・・ミケランジェロも発掘に立ち会い、このひねりを作品に取り入れたのが《ダヴィデ=アポロ》
ギリシア人にとっての理想の顔というものがあったと言います。それは個性ではなく、理想美であったため、みな同じような顔となり、男女差もなくなったと。
ルネッサンス期に発掘され、模造されその理想美はどう変化したのでしょうか?ラオコーンの顔ドアップで…
■今回着目したところは?
2度目のラオコーン。今回はどこに目が向いたかと言えば、この彫刻が、パーツに分かれていたことに気づき… ローアングルで撮影していたら、下部の彫り込みがまた見事。ラオコーンのお尻は、あんななのに・・・・ とそのギャップもまた乙なりでした。
こんな下部のあまり見ないようなところの襞が絶妙に・・・・(と言っても古代ギリシア時代は、これらの彫刻はどんなところに置かれていたのでしょうか?もし台座に置かれていたのだとしたら、この位置は目線の高さにくるわけです。)
そしてどうしても気になるのは人体のパーツ
足の仕上がり、意外にラフなんだ・・・・ 腕や太ももの筋肉の走り方とか。そういうところに目が行ってしまうのでした。
■写真撮影することで見えてくること
一口に写真撮影と言ってもいろいろなとらえ方があるのだなぁ‥‥と。
最近ではすっかり、写真というものを、自分が何に注目していて、それをどうとらえているかを確認するためのツールと認識していました。また、記録道具で、私はこんなところに気づいたという部分を、構図などはお構いなしに記録していました。
改めて、アート作品をアートぽく撮影するという捉え方もあるのだなと、写真の役割を再認識しました。お尻や筋肉といったパーツに注目して撮影する方法もありますが、作品全体として捉え、構図を考え、余白や背景を考え、映えな写真も、たまには取り入れてみようかなと思ったのでした。
ぜひ、訪れて自分の一枚を納めてみてはいかがでしょうか?